掃除機をレストアしてみる Miele S4580
おはこんばんちは。
2020年6月時点で住む場所が3ヶ所ある。
単身赴任しているために、あちこちに住む場所があるだけのことだ。
こういう状況になるとあちこちに物が分散してしまう。
そしてどこも同じように物を買い揃えることになる。
掃除機をもう1台欲しいと思っていたところ、ヤフオクで落札できた。
今回は落札した掃除機のお話。
落札したのはドイツ製のミーレS4580という掃除機。
ドイツの家電メーカであるミーレ社は、かつて自動車も作っていた。
現在は高級家電のメーカである。
ドイツでは自動車メーカであるVWを抜いて就職したい企業No.1だそうである。
以前は購入したくてもどこで購入できるのかよくわからなかったが、現在は東京にショールームがあるし、最近はネット通販でも購入できるようになった。
落札したS4580という掃除機はどうやら2006年ごろの製品。
この記事を書いているのは2020年だから、すでに14年落ちの掃除機である。
それを1,300円で落札したのである。
ヤフオクの写真で見る限りは綺麗な方だと思っていたが、手元に到着してその価格の理由がわかった。
塗装がボロボロに剥がれているのである。
モノはエクセルヒューマン販売のようである。
ミーレがこんな塗装するのか、それともエクセルヒューマンがこの塗装をさせたのかわからないが、これはどうだろう。
塗装面はベタベタしていて、埃がつくし、爪でひっかくと塗膜がボロボロ剥がれる。
最初からこんなものだったのだろうか?
ハッチを開けてみるとごくフツーに使われた様子が伺える。
HEPAフィルター?は、汚れ方からしてしばらく交換していないのかもしれない。
という掃除機を入手したが、このままでは使えないのでレストア(再生)してみることにする。
フィルター類は交換し、塗装は全部剥離し再塗装。ノズルのブラシはヘタリが見られないので、清掃して再使用とする。
まずは分解してみる。
ネジはプラスネジではなく、トルクスネジが使われいた。
基板にはアルミ製の放熱板のような物がついているが、これは吸入量を測定するためのもののようだ。
シルク印刷すらされない簡素な基板を久しぶりに見たよ。
電源スイッチは別体になっているので、壊れても交換で簡単に修理できる。
大物部品をバラし終わる。樹脂成形の金型は思ったよりも複雑。
これだけの塗装面積を剥離するのは大変そう。
樹脂への塗装を剥離するのにはイソプロピルアルコールを使う。
身近なイソプロピルアルコールといえば、ホームセンターにも売っているガソリンの水抜き剤だ。1本198円と安価である。
さらに部品をバラしてガソリンの水抜き剤をハケで塗りたぐる。
揮発性が高いので部屋の中で使用すると大変なことになる。
樹脂が大きいのでドブ漬けできないため、塗装の剥離は時間を要する。
筆でアルコールを塗りたぐってウエスでこそぎ落とす。
ひたすらその繰り返し。
半日ほど頑張って剥離したらこのくらいになった。
赤い塗装を剥離し、黒い樹脂がむき出しになってきた。
ここでふと考えた。これだけ綺麗な樹脂の表面なら塗装せずに、この地肌でいいんじゃないだろうか?
塗装するためにはプライマーの足つきをよくするために、樹脂の表面を荒らしてからプラマー、塗装、クリアの順に吹き付ける必要がある。
それだって樹脂への塗装だから、掃除機をどこかにブツけたり、引っ掛けたりしたら塗装が剥離してしまうだろう。
それを考えれば、樹脂のままでいいのではないかと。
だいたい塗装を剥離できた。
日本では考えにくい黒い家電である。
当初は塗装を全部剥離するつもりだったが、流石に時間不足になり、目に見える部分のみ剥離している。
あとは組み立て。
写真を撮っておいたので、どこに何をどのように取り付ければよいのかわかるので簡単・・・ なわけでもない。
樹脂の爪などを割らないように組み付けるのは気を使う。
なので、組み付けるときにはヘアドライヤーで樹脂を温めて柔らかくしてやると組み付けしやすいことを思いついた。
おかげで無事に組み付け終了。まるで新品のように綺麗だ。
スイッチ類が無骨なのは足で踏んづけて操作するからなのだ。本当に。
国内でダストバッグを購入しようと思うと結構なお値段だが、eBayで下位コンパチ品を探せば格安だ。
下位コンパチ品なだけに頼りない作りに感じる。でも、大丈夫。モーターのフィルタや排気フィルタもおまけ程度に付属する。
ほら、ちゃんと取り付けられた。もちろん問題なく吸引できる。
左が今回レストアしたMiele S4580。右がS648というフルサイズの掃除機。これと日本の掃除機を比較すると大人と子供くらいの差がある。
最後にステッカーチューンでドイツの自動車メーカーRUF(ルーフ)のステッカーをサイドに貼付してみた。
RUFのイエローバードという車はフェラーリF40を千切ったことで有名だ。
現在もポルシェベースのスーパーカーを販売している。
それにあやかり、同じドイツ製品ということでRUFの文字を拝借。
通常の3倍にはならないが、速い掃除機になりそうだ。
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