火の車 〜 鉄火のフルスクラッチビルドカー 〜



02/08/06

 転職の束の間に車の製作を一日だけ進めた。

 ちょっと前にヤフオクで入手したHONDA フュージョンのフロントショック一式。
 これを自分の車のフロントサスペンションに流用しようと考えた訳だ。

 2本一組で3800円という価格から察するにMade in CHAINAかなんかだろうし、オイル式のダンパーでもなさそう。
 それでも安価なので購入してしまった訳である。

 まったく素性の知れないショックアブソーバーをそのまま使うのもスリリングであるが、せめて簡単な性能調査はしておきたい。

 

 写真が簡単な調査の一つ、スプリングレートを調べている様子。
 バールの真ん中付近にショックをたてて、体重計をセットして人間がバールの先端を押し下げる。
 縮んだ量と押し下げた時の重量、レバー比からこのショックのスプリングレートは16kg/mmというところまで判った。
 さらにストロークを繰り返す事により、当然の事ながらオイル式のダンパーではなく、田宮のラジコンばりのフリクションダンパーである事も判明。
 そんな事をしているうちにスプリングのメッキも剥げてきて、いよいよ馬脚を現してきたフュージョン用ダンパー。
 こんなショックを購入して自分のバイクにクソマジメに取り付けてしまうバイクユーザーはかわいそうというか勉強不足というか。まぁ世の中知らない方がいい事もありますからね。
 そして前回までに作っておいたフロントサスペンションにとりあえず合わせてみる。

 

 ブラケットなどは現物合わせ。
 何となく自動車の足回りという雰囲気はしてきたでしょ?
 これまた先日に手配しておいたM16のピロボールを使っての組み立てで文句なし。

 ついでにスタビライザーも取り付けてみる。

 

ちょっと判り難いが仮止めで取り付けた様子。
 スタビライザーはビートのフロント用。もちろん昔、ヤフオクで入手したものである。
 スタビライザーは補記類の配置が決まってからでないと善し悪しが判断しかねるので、今日のところはここまで。

 

06/08/06

 今週も暑い日が続く。  取り合えずシャーシの材料を集めて切断のケガキを行う。
 

 以前に購入しておいたアルミ材を倉庫から引っ張り出して並べてケガイた。
 ガレージの天井は熱線吸収のポリかアクリルの板を葺いているのではあるが、ご覧の通りフラッシュをたかなくても十分に明るい。
 という事は人間も相当に暑いおもいをすることになる。
 ガレージ内は風が抜けるからいいけれども、頭だけが熱くて大変。

 続いては今回のシャーシ模型を作る。
 近所のホームセンター「コーナン」にてバルサ材を購入して早速1/4スケールの模型を作ってみる。
 この模型の目的は本番シャーシ組み立ての手順や問題の確認と強度やねじれについて検証を行う為である。
 上記の事柄は3D図面ではなかなか計り知れない事なので、このように模型で予め問題を洗い出しておこうという企みである。
 もちろん問題は色々と噴出したので、早速設計にも反映して本番に備える。

 

 世の中は3D CADを使って設計をすれば、試作が要らなくなるという考え方があるが、ワタクシはあまりそうは考えない。というのもコンピューター上だけで済むのは、小さな変更とかであって、全くの新規設計では潜在する問題を抽出しきれない事が多い。
 やはり手動かして模型なり試作を作ってみると、現在取り組んでいるものの性質を脳内だけでなく、全身で受け止めて考える事が出来るので、コンピューターだけとは違うと思う。



13/08/06

 夏休みなので直ぐにでもシャーシの加工に入りたいところではあるが、模型が完成していないので、今日は模型作りに勤しむ。

 

 いつものバルサ材をフレームにして、パソコンで印刷した方眼紙をパネルとして組み立ててみた。
 ねじれなどはパソコンでは中々にシミュレートできないが、これなら簡単。
 バルサ材を紙で挟み込んだモノコックなのに結構丈夫に出来るもんです。
 やはり中央開口部はねじれますが、それでも対策を考えて対応できるようにした。

 パソコンにだけに頼らず、模型等でシミュレートしておいて正解でした。
 車が完成してからでは対応が間に合わなかったり、充分な効果があげられない事もあるかもしれませんからね。


14/08/06

 昨夜はバカみたいに酒を飲んでしまい、午前3時から激しい二日酔いに見舞われた。
 それでも今日は部材の加工をしなければならないので朝7時には起きて用意をする。

  今日のお題は
 ”アルミ部品の切断”
 である。
 これは用意しておいたアルミの部材を図面に従い切断するわけである。
 切断には高速切断機なる道具を用いるのであるが、これは極悪な騒音を発する機械なので自宅で何時間もわたり切断加工をするわけにはいかない。
 
 そこで、レンタルガレージを借りて、そこで切断を行おうかと企んでいたのである。
 しかし、近所の自称”湾外地域最大級”なるホームセンター”コーナン”ではエンジン発電機を一泊二日1,500円でレンタルできる事を発見。
 そう、レンタルガレージなんぞにいかなくても発電機を借りて人気のないところで加工をすればいいんじゃないかと考えついた。

 そこで今日は早く起きたのである。
 発電機を借り出し、人気のないレンタルボックスで切断加工を行えばいいじゃないかと。
 周囲は工場地帯と隣に老人ホームとコンビニがあるだけ。
 夏休みだから誰もレンタルボックスに来る人なんていないだろうしね。
 我ながらgoodな考え。

 車に乗って自宅を出ようとしたところ、「ドドーン」と打ち上げ花火のような音がした。
 今日はどこかで花火大会だっけ??とその時は思ったのではあるが、車をしばらく走らせるうちに停電情報がラジオのニュースから聞こえる。
 「あー 夏休みなのに停電かぁ 俺は発電機あるからいいもんね」
 と楽観していたのであるが、そのうちに近所の川にかかる送電線が切れたとの事。
 おいおい、送電線が一つ切れただけで東京が停電かい。

 そんな事を聞きながらもレンタルボックスで加工を始める。
 最初のうちは倉庫の影で作業も出来たが、陽がのぼるにつれて日陰がなくなるではないか?!!

 

 紙パックの麦茶があっという間になくなっていくし、ツナギを着ているから汗だくで大変。
 それでも開始から1時間程でフレームのアルミ各パイプは切断が終了。

 雲行きが怪しくなり始めたので一時退却して、雨がやんでからその他の部材の切断をして目標の切断作業は無事に全て終了。
 明日は切断した部品に穴あけの作業を行う予定。



15/08/06

 今日は朝からガレージで金属加工。
 昨日切断した部品89点に穴開け加工なんですね。結構大量。
 ついでに接着面を荒らさなければならないので、オービタルサンダーを当てておく。

 フレーム材も高速切断機で切り出しただけなので、ヤスリをかけて寸法を調整。
 すべてのフレーム材についてヤスリがけできなかったので明日に持ち越し。



16/08/06

 今日はフレーム材の寸法出しと、接着面の下地処理。
 フレーム材の寸法出しは高速切断機で切り出したアルミのフレーム材をサンダーで整えて金ヤスリで仕上げる。
 接着面の下地処理とは簡単に説明すると紙ヤスリで表面を荒らす作業の事である。
 この車はアルミモノコックなので、ネジまたはリベットと接着剤で組み立てられる。その接着面は真っ平らではなく、微妙に荒れていなければならない。これは接着力を強める為である。

 

 写真は左側が処理前で右側が処理後。光沢に違いがある程度である。100番程度の布ペーパーをオービタルサンダーに取り付けて処理したところである。

 今日は雨が降ったりやんだりで、気温そのものはバカみたいに暑くはないのだけれども、湿度が高い為にツナギが重くなる程に汗をかいた。
 ガレージで作業をしていると蚊の猛攻を受けるので、全身を覆わないと大変な事になる。しかしそれでは暑い。早いところ蚊避けグッズを用意しないと人間が倒れてしまう。

 フレーム材の下地処理は終了し、組み立ての為のケガキを行う。これはネジまたはリベットを打つ為の穴をあけるわけだが、その為の準備である。
 フレームは全て寸法を出したつもりでいたのであるが、0.5mmとか微妙に左右でずれている事があるので、ケガキをしながら寸法の調整もするという二重作業。無駄だなぁ。
 ワタクシのガレージは充分に住宅街にあるのでサンダーをガンガン使うのにもちょっとばかし気を遣うよ。



19/08/06

 今日は前回に引き続きフレームの寸法合わせを行う。
 サンダーと金ヤスリで寸法を合わせてフレームを地べたに並べてみた。

 

 これは車体側面フレームを並べた時のもの。

 切ったフレームを並べてみると、なんとなくシャーシの様子が伺えるようになって車を作っているという実感が沸いて来る。

 しかし、今日は暑い。ガレージは風こそ抜けるものの、蚊が発生するのでツナギをしっかりと着ていなければならない。シャツもツナギも汗で重いから大変。

 そうこうしているとウチの猫も車の下でへばっていた。
 どこにいても暑いし、これだけ脂肪がついているとさぞかし大変だろう。

 

 つづいては切り出したフレームを接続したいところではあるが、いきなりそういう事をすると車体が歪んで出来上がってしまうので、フレームを組み立てる為のジグを作る。

 

 といってもコンパネを切り出してそこにフレームを固定するだけの簡単なものである。
 コンパネを切り出して今日は時間切れ。これだけ暑いと夕方五時くらいには体力も気力も衰えて作業が進まないのである。

 

20/08/06

 今日は車体組み立てのためのジグを作る。  昨日切り出したコンパネの裏面に板が歪まないようにアルミの角パイプを貼付ける。

 

 表面にはフレームを組み上げる為のガイドを描く。鉛筆で書き込んだのであるが、写真ではその様子がちっとも分からない。

 

 そしてそのガイドにしたがって切り出したフレームを置いてみる。
 若干のフレームが長い部分があったりして帳尻合わせを行う。

 

 ここいら辺でいいでしょうということになったら、アングルで切り出したフレーム材を押さえられるようにする。

 

 これで車体側面のジグは完成。側面は右と左があるのでジグを使って正確に組み立てられるようにする為である。
 あとはそれぞれのフレームを接続できるように準備をするが、ここで時間切れ。
 来週に持ち越しですな。



26/08/06

 今日はポルシェ屋さんに行ってきた。
 といっても、車の製作を諦めてポルシェに傾倒した訳ではなくて、ポルシェのステアリングラックを購入する為である。
 背景はこうである。
 ヤフオクで誠におあつらえ向きのステアリングラックを発見。しかし高価なので簡単に購入するワケにも行かない。そこで思い切って電話をして値下げ交渉を挑んだのである。
 聞いてみるものである。「別の品物なら格安で出せるよ」と。
 この御仁、なかなかに面白い。自分でバットモービルを製作しているらしく、ハナシが合って「じゃぁ 一度見に行くよ」という事になった。

 そこで今日はその交渉相手の元に踏み込んでみたという訳である。
 ここまでお読み頂ければわかるかと思いますが、決して六本木、飯倉のミツワ・ポルシェでゴネルというオハナシではありません。

 

 そこは千葉市にあるK-TUNEというポルシェ屋さん。
 65万円のポルシェが写ってはいるが、もちろんこれは不動車。エンジンが逝っているので修理が必要だが、適当なのに載せ変えれば即走れますがな。
 
 社長はワタクシよりも若いんじゃないかという雰囲気。このお店は在庫車を売るのではなく、お客さんの要求にあった車を作って販売するという事がメインらしい。
 つまり予算はコレコレで要求仕様はこうというと、それにあわせてポルシェを仕立てるということらしい。

 ここの社長からナローポルシェのステアリングラックを購入。
 昔のポルシェはステアリングラックがセンターにあり、ライトハンダかレフハンダによりユニバーサルジョイントにより左右に振り分ける仕組みになっていた。
 ものは正真正銘のZF製。
 購入価格は新品の1/20程度と思われる。

 社長曰く
  昨今はポルシェの純正部品も中国製でね。エンブレムの跳ね馬がロバみたいなものもあるんだよ。と。
 確かポルシェの跳ね馬はフェラーリの跳ね馬と一緒のはず。
(この辺についてはエンスーネタを参照していただきたい)
 それもロバ並みですか???
 大変ですねぇ。



27/08/06

 今日は昨日購入したステアリングラックのオーバーホールをする。
 その為に倉庫に向かったところ、倉庫の脇に「いいもの」が落ちていた。

 

 じゃじゃぁ〜ん。  タイヤ付きホイール4本セットぉぉ!

 タイヤの品種はオーツのファルケン。155/13とトディが元々履いていたのと同じです。
 現在トディが履いているのはブリジストンの軽トラ用かなんかのエコノミーなもの。
 それもかなりの年数を経過してしまったせいか、全面ナチュラルスタッドレスな状態。(要するにタイヤ面がヒビだらけ)
 そんなタイヤでは高速走行するだけでも命がけなので、何かないかと物色していたとことだったのでラッキーである。
 これはきっとワタクシの日頃の行いが100万点だったから神様がプレゼントしてくれたのだろう。 次回のジムカーナにはこれを履いて走ろうっと。


 さて、ここからが今日の本題。

 

 ナローの911(昔のポルシェ)から取り出しZF製のステアリングラック。
 年式相応のコンディションである。ステアリングシャフトを何回か小刻みに回してみると少しガタがある。これが果たして使い物になるのであろうか??

 ラックにはメクラ蓋が二カ所存在する。そのうちの一つを開けてみるとベアリングが見えた。

 

 だいぶグリスが失われているので、万能グリスを塗布しておきましょう。

 さらにもう一つのメクラ蓋を開けてみると、ラックシャフトが見えた。

 

 多分ここを調節することによってギアのクリアランスが変化するはず。

 

 さっきの部分の部品はこんな感じ。スプリングでラックシャフトを押してギアのクリアランスを調節してるようである。
 黒ずんだグリスを拭い、ブレーキクリーナーでキレイにして再度組み直す。

 

 メクラ蓋には液体パッキンを塗布しておく。これで水が進入する事もなかろう。
 ポルシェで高速走行時にふらつく時にはここをこのようにO.H.すれば多分OK。
 ちなみにステアリングラックとステアリングシャフトの間にある黒い円筒の物体はゴム製のジョイントである。今時の車にはまったく見られないものである。ポルシェはスポーツカーのはずであるが、ステアリングシャフトにゴムダンパを介入させて振動を減らしているのであろうか?

 
 

 さらにラック本体をよく眺めるとシリアルナンバーが刻印されている。
 写真では見難いところもあるかと思いますが、よく見ると手打ちで刻印されております。
 30年前はノンビリしていたようですね。

 
 

 幸いにもゴム関係部品のヤレは全くないのは何故でしょう? とても30年前の車の部品という雰囲気ではありません。 どこかで一度O.H.をしたのでしょうか?? 清掃するだけで再利用できるようになりいい買い物をしたようである。

 写真のようにトディのステアリングシャフトとアクティのアップライトを今回のステアリングラックに接続してみると・・・
 はまった。 けど、ちょっとユルいかな。
 ピッタシそのままでは使えそうもないので、少し加工するなりしてやればなんとかなりそうですね。

 午前はステアリングラックのO.H.で終わってしまい、午後からシャーシの加工。
 今日もフレームへの穴開け加工をして日が暮れてしまいました。
 うーん。次回はサスペンションブラケットの製作とシャーシの接合までいけるかな??

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