12/6 木曜日 晴れ/曇り/雨 山口県宇部市→秋よし洞→平生町 走行距離264km

 今朝はゆっくりと起きて秋吉洞に向う(字が違うけれどごめんね)。駐車場\350+入洞料\1240とちょっとお高いが入ってみる。

 「さくらももこ」の父ヒロシではないが『すげぇーなー」である。ついでにカルスト台地も見てみる。そこで徒歩ダ−がおった。軽く挨拶をして秋よし洞を後にする。

 山口駅へ向う途中で新幹線が走っていたのでちょっと寄り道。新幹線の走るエリアには立ち入り禁止となっているゾーンがある。これは近寄ると危険だからであるが、できるだけ走っている新幹線に近付けそうな場所を探す。鉄条網を張り巡らさられたフェンスに張り付いてしばらく待っていると突然音も無く白いボディが表れた。「ゴォォ〜!」という音と共に自分の僅か1.5m前の所を時速300kmで新幹線が走り抜けて行くのである。F1だって飛行機だって速いけれども手の届きそうな距離でお目にかかる事はまずあるまい。これは時速300kmを浴びる様に楽しめる新しいアトラクションだ。

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 ちょっと見難いが左側から新幹線が向って来る。無論、逆側を走る列車は自分の鼻先を掠めて行く。

 ショックウェーブが来るぞ!

 またしばらく待っていると今度は携帯電話が鳴る。元秘書からの電話で「アレがない」とかで騒いで電話してきたようだ。適当に返事をしているとまた新幹線が通過する。どうも会話が成立しない場所なので、嫌な世界とは通話を終了する。 そして、徳山駅で写真を撮って交番で銭湯と「\1,000床屋」が無いかと聞くが「そいうのはないねぇ」という返事。髪の毛が伸びてうっとうしいので、何とか切りたいものだ。

 その後は平生町まで行き長島をぐるっと廻って柳井町で夕飯を買い付ける。今夜はアジの刺身\300と天婦羅盛り合わせ\200がおかずだ。もちろん見切り品でその値段の半額だ。ついでに大根とにんじんを買ったので今夜は具沢山のお味噌汁。

 今夜は冷え込んでいるので北海道仕様で寝る。


12/7 金曜日 晴れ 山口県平生町→広島県音戸町 走行距離264km

 今朝は起きるなり屋代島を廻る。ここは瀬戸内海の小さな島ではあるが、くるまで廻るとなると結構時間がかかる。結局午前中はここで時間が終わってしまう。

 お昼は陸奥公るでパスタを食べたのだが、ここの公園には戦艦陸奥の副砲や船首、錨が引揚げられて公園内に鎮座している。今から50年以上も前の物を見れる所であるが意外と寂しい。

 そして厳島神社に行く。近くの牡蠣工場にタンクローリーが飛び込んでいて大渋滞であるが何とか到着。高校時代の修学旅行はここだったんだよな。夜に到着したので何にも憶えていないが、クラスのバカが木刀を買っていた記憶が土産物屋で蘇る。中国人の観光客も店先の木刀を手に取ってしげしげと眺めている。何で土産物屋に木刀なんだろう???

 そる後も走り続け広島市内に入る。駅近くのコインパーキングに車を停めて、駅探索である。駅前には\1,000る散髪屋があったので早速入る。お客は私一人だったので、随分と丁寧に刈ってくれるもんだ。ついでに美味しい広島焼屋の場所も聞いておく。駅の写真を撮って聞き出したお好み村に向う。ここはお好み焼き屋さんが3階建てのビルに集まった屋台村みたいなものである。要は電気の秋葉原にあるラジオデパートみたいなもんである(マニアック過ぎ?!)。

pic13.jpgビル一つがお好み焼き屋さんである。

 「デラックスお好み焼き\900」を頼むとデカいのに驚く。東京では自分で焼いて食べるのだが、ここではお店の人が上手に焼いてくれて、ボリューム満点。

 広島という町はとても大きい。海岸線に沿って町並みがずっと続く。そんなままで呉に到着。お巡りさんにコインランドリーの場所を聞き、洗濯をしていると管理のおばちゃんがやってくる。挨拶をして話をちょっとする。自分が日本一周をしていて浦安から来たのだと言うと「ディズニーランドのある所ですよねェ。この歳になっても行って楽しい所なの」みたいな事を言っていた。地元の私よりもオリエンタルランドにはよく行っているようだ。そもそも自分は前回いつ行ったのか思い出せないものな。男にとってはデゼニーランドもの。

 その後は音戸町の大浦崎公園でビバーク。さっき食べたお好み焼きが胃にもたれるので、夕飯はナシ。

 明日は尾道まで行けるかな。


 12/8 土曜日 晴れ 広島県音戸町→岡山県笠岡市 走行距離334km

 広島県は瀬戸内海に浮かぶ島々を廻る。車でタダで渡る事が出来る倉橋島、東能美島、西能美島、江田島である。途中みかん畑で無人販売のみかんを買おうとすると頭上からおじさんが現れ「試食用のみかん持ってていいぞ!」と言ってきた。並んでいるのはみな小粒のみかんばかり(櫻島みかんを御存じの方はあれと一緒のサイズです)、おじさんに「ここのみかんはみんな小さいんだねぇ」と言うと「大きいのはまだもいでいないんだ! もってきてやろうか?」と言うが丁重に断り、試食用のみかんを頂いてくる。車の中で食べてみると冷えていて実に美味しいのである。おじさんに「ゴチソーサン!」というと「おうっ!」と返してきた。きっと来年もいい一年を過ごせる予感だ。この調子で試食みかんを落穂拾いのように集めれば、みかんはタダで食べられ、みかん星人にもなれるな。

 午前中はここの島周りで終わってしまう。本土に戻り殻付きの牡蠣を売っているお店があったので3つ程購入。お昼のパスタと共に焼き牡蠣として食すからだ。こんな事もあろうかと\100ショップで焼き網を買っているので、後はレモンを買うだけ。

 食べてみた感想は「ウマイ!」んだけれどもレモンを使うよりも日本酒をたらして食べる方が「もっとウマイ!」のである。真っ昼間からいいものを食べたものだ。

 後は淡々と走り岡山県の笹岡市運動公園でビバークを決める。瀬戸内海は車で野宿する場所が少ないので探すのが大変。カーナビって本当に便利だと実感するが、DVDナビの全国版は山奥とか、海岸のだーれも行かないような場所とかの道路は結構いい加減に収録されているのでこれらを使う人は注意されたし。ケンウッドの最新式を使っているのだが、発売直後の購入なのかバグ?がある。後でクレーム入れよ。

 今夜は業務用レトルトカレーと味噌汁、焼き牡蠣である。牡蠣は食べた貝殻に日本酒を注いで熱燗にすると張り付いた貝柱から海の香りが漂ってとても美味しい。

 明日は四国に入れそうだな。

pic14.jpg サイクル・オブ・ザ・イヤーはコレだ! ただのババチャリかと思ったら、とんでもない。

 前は普通の自転車だが、後ろには木枠の大きな荷台、渋さ満点の荒っぽい銀色の塗装。そして5段変速のギアチャリという凝ったもの。坂道の多い瀬戸内沿岸ならでは乗り物だ。どこかの国の省庁では移動用に電動補助自転車を買ったみたいだが、スクワット一万回して反省した方がいいな。ちなみにこの自転車を町で2台も見たから20台くらいは生息しているのではないだろうか? どこかの町工場のオヤジが北島三郎でも口ずさみながらこしらえた地場自転車だろう。


 12/9 日曜日 晴れ 岡山県笠岡市→瀬戸大橋→香川県→徳島県鳴門市 走行距離295km

今朝は瀬戸大橋を渡った。岡山と香川を結ぶ橋で、高速道路になる事が問題。一体幾らかかるのか分からなかったが\3,100であった。距離を考えると一区間乗るだけでこの料金はちょっと高すぎるが、巨額を投じて作った橋だから元を取らないとならない事もあるのだろう。でも、帰りは安いフェリーに乗るよ。その瀬戸大橋の途中には与島という島にパーキングがありちょっと寄ってみたのだが、橋が一望できるのはまぁ普通なのだが、施設の中にリラックスルームなるものがあり、電動マッサージチェアが幾つか設置されているというありがたーいものである。もちろんしっかりと安楽を得て満足な事この上無し。東京のパーキングにもクイックマッサージ等を用意したら長蛇の列だと思うのだけどな。

 四国に渡り、まずは高松駅で写真を撮った後には「レオマワールド」に向う。ここは第三セクターの地方版ディズニーランドとして誕生したのだが、今年の夏に休園となったのである。

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 実際行ってみると施設はまだ残っているのだが、もちろん人のかけらも見当たらない。人のいない遊園地はゴーストタウンさながらである。隣には付属ホテルもあるのだがもちろん今はやっていない。門扉に近付くと恐そうなワンちゃんがこっちをみている。そうだろう、こういうところは夜になると肝試しがてらに若者が侵入するだろうからな。

 税金も使って作ったのに、経営難で休園では誰が責任をとるのだろう?? 担当の役人はオトガメ無しなんだろうし、見通しの甘さがいかにもって感じの地方の無理くり町起こしな失楽園であるな。

 その後は鳴門市に向う。四国東端の町は渦流でも有名な所で、駅前の観光案内にも何時頃に見れると書いてあるのだ。ここで銭湯の場所を聞くが、行ってみるとさっぱり場所がわからない。大抵の銭湯は町中にひょっこりとあるので分かりにくいもの。「話を聞かない男、地図を読めない女」ではないので、場所が分からない時は聞くのが一番。

 その「東湯」は元は小さな銭湯だったのだが、拡張してミニ健康ランドさながらである。ここも電気風呂があるしサウナもある。ところがサウナから出てきたオヤジ達が5m*2mの水風呂プールにかけ湯もせずに入って来るのである。いくら塩素が利いているからといっても公衆衛生上も精神衛生上もよくない。あうっっ!

悶絶しながらも銭湯から出てきて、途中で見つけたビバーク地で夕食をとる。途中で讃岐うどんの看板をいくつも見たので、今晩は乾麺「上州うどん」と味噌汁である。手持ちがこれだけであるから仕方ない。近くを猫がうろつくが何もあげない。

 話は変わるが、みなさんメールをありがとう。Thanks to 谷口氏、ホマー氏、みっぷ−氏、you-k氏。頂いたメールを読むと「よし、がんばろう」と思うものです。ああぁ、ありがたや!


12/10 月曜日 雨/晴れ 徳島県鳴門市→高知県室戸市 走行距離244km

 今朝は鳴門大橋に行く。朝の8時頃に行ったのだが、渦流は見れなかった。ここも駐車料金を取られるのだが、私の行った時間はまだ誰もいなかったので取られずに済んだ。ここはちょっとした峠道の趣だから夜になるとバカなドリフト族が集まるようで、路面にはブラックマークが至る所に残っている。一斉に捕まえて2リットル献血だよな。

 続いては徳島駅に行ってみる。駅周辺は朝の渋滞に捕まる。駅舎はとても綺麗である。

 その後は海岸線を走り続ける。四国最東端の椿町付近の海岸線の道は軽自動車が走るのがやっとという程の細い道だ。当然の事ながら離合も困難。しかし、そんな事はお構い無しに軽快に飛ばしていると、今回の旅で初のスピンをやらかしてしまった。雨上がりの下り坂、逆バンクでエンジンブレーキを使った所で、後ろのトラクションが抜けてアポジット・ロックである。ジムカーナで鍛えたのが幸いか?!無意識に逆ハンドルを切っていたので、道路を塞ぐ格好で停まったのはイイが、向う側はガードレール無しの海であるから、危うくドボンであった。以後、気をつけて走る事にする。

 なおも海岸線を走り高知県に入るとお遍路さんの姿を見るようになる。それにしても四国の道路は走りやすい。北海道を思わせるものがある。

 室戸岬に到着すると、まずは灯台に向う。隣にユースがあってワタクシを極楽へと誘惑するが、コレを撥ね除けて灯台に到着。室戸岬台風の事についても書かれた看板があるので結構な観光名所なのであろう。当然、100年以上前に作られた灯台も手入れは怠りなくされている。後は室戸港であるな。台風が四国をかすめる時は、実況中継の地としても有名。風雨にさらされているレポーターをスタジオからヌクヌクと労るアナウンサーが阿呆らしいと一番思うのは、我々ではなくレポーターだろう。

pic16.jpg室戸岬付近で見つけた仁王像。私は番犬を飼う位ならコレを門の前に据え付けたい。目が点灯したさぞ迫力があるだろうに・・・

 室戸市には鉄道が来ていないのであまり大きな商店街はないが、一応幾つかのショッピングセンターはあったので、ここで夕飯の買い物。今夜は室戸産のマグロのブツ山盛り\200とタイ産のシシャモ\100である。

 しかしコレがいけなかった。とはいっても腐っていた訳ではなく、マグロ丼にしたら4、5人前はありそうなマグロちゃんを御飯に乗せたらマグロ丼ではなく、丼マグロと逆転してしまいそうな分量なのである。もちろん醤油で普通にも食べるが、マグロだけで腹一杯になってしまう分量なのは凄い。高知人は東京人と違ってマグロは普通の魚なのかも知れないと思うと、何だか自分が悲しくなる。

 話は全く変わるが、ページの下の方にリンクを張っています。「日本一周人、みんな集まれ!」と「職旅」です。職旅の人は神戸でそうめんのバイトをしているみたい。この人も結構苦労している人。その他もあんまり深く読みすぎて、変な気を起こされても私は保証しませんのであしからず。

 明日は高知市に入れそうである。


 12/11 火曜日 晴れ 高知県室戸市→四万十川を下る→大正町 走行距離342km

 今朝は高知駅に寄ってから桂浜に向う。桂浜には坂本竜馬の銅像が大平洋に向けて立っている所としても有名。坂本竜馬と同じ視線から大平洋が見れるようにと足場で高台が組まれていて、そこに登ると晴れ上がった海がとてもよく見渡せる。あと奇勝も見たかな。

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 桂浜には手作り潜水艦「荒天号」が展示されている。トラックのエンジンを用いて約200mまで潜っったという記録だ。残念な事に役人から船舶許可がおりなくて航海する事はなかったそうな。この船の制作者の言葉が「夢や希望を形にする事ができるのは製造業に携わるもののみが出来る事である」という本田のオヤっさんのような事を言ってくれる。アツイ!

 続いては四万十川を下るコースを走る。道の駅四万十大正から川沿いに車を走らせる。「日本最後の清流」と言われるだけあって深緑をした川が延々と続く。でも、北海道の山奥で見た川の方が人の手が入っていなくて、水が本当に透明で、熊が出そうな感じがしてずっとインパクトはあったかな。

 ずっと下流まで走って中村市まで来ると日が暮れたので、ここいらで風呂を探すとサンリバー四万十があるから、ここでしばし温泉に浸かる。山の中なのに塩の味がする温泉である。

 近くのスーパーで夕食を探すと、殻付き牡蠣が1個\50で売っているので3つ購入。ところがこの辺には野宿するのに適した場所がない。どこの道の駅も30kmは離れている街なのでティピカルに最悪だ。

 明日の行程も考えて今日立ち寄った「道の駅四万十大正」でビバークする事を決意。国道439一本で36kmとナビに表示されていたので「まぁ、1時間だな」とこの時は思った。

 走って20分は国道らしい道だったのだが、その後は離合も苦しいアスファルト敷の林道である。もちろん闇に包まれた森の中を走る事はとても嫌な事だ。スピンしないように何とか走って道の駅についたのが7時半。これから夕食を支度するのはゲンナリだが、牡蠣が食べられると思って頑張る。

 しかーし、1個\50の牡蠣はどう世辞をいっても先日の\120牡蠣より「美味しく無さそう・・・」な見てくれなのである。焼いて食べてみると「う〜ん・・」なお味。やはり鮮度とかが問題がありそうだ。昨日の残りのシシャモも今一つ。これで明日お腹を下したらコイツらのせいにしよう・・・


 12/12 水曜日 晴れ 高知県大正町→愛媛県広見町 走行距離396km

 今朝は滅茶苦茶に寒かった。思い起こせば夜の12時位から寒くて起きてしまったりしていたのだ。だいだいは変な夢で終わる事が多いのは寒さのせいだろう。いつもの四時半に起きて温度計を見ると零度だよ。余りの寒さに気絶しそうである。朝御飯の片づけで冷たい水に震えていると、道の駅のおばちゃんが早くもご出勤だ。オイオイ、いくら何でもちょっと早すぎるだろうに。

 そんな朝を過ごして今日は四国の西南沿岸を走る。「地図を見てこれはちょっと大変かも知れないな・・・」と思っていたが、予想以上に大変。道が狭く九十九折りなのでスピードも出ないし距離も伸びない。走っていると目の前の道路が地崩れ無くなっていたり、落石落盤などで遠回りさせられたりする。昼くらいには柏島の見渡せる所に到着。ここでお昼の支度をしていると工事のおじちゃんとちょっと挨拶。ここから先もこんな感じだと聞くが、物腰は随分と控えめだなとこの時は思った。食事を始めると携帯電話で「入れ歯が無い」等とワケの分からん事を関西弁でワンワンと喋り出すのだ。おまけに野猿、野良猫が寄ってきてもう最悪。

 洗物をさっさと済ませて離脱。さらに沿岸を走るが、西海町野辺りまで来ると日が暮れはじめたので、国道で宇摩島まで行って買い物したら道の駅で寝る事を決意。

 道の駅で食事の支度をしているとジムニーに乗ったニイちゃんがやってくる。一目で旅人の風貌である。ナンバーも静岡だし。ちょっと訪ねてみるとやはり「日本一周人」であるという。

 彼は出発して3ヶ月目で四国を廻ればおよそオシマイだという。この後はどうするの?と聞くと「北極に行きたい」とな。あそこも究極の地だろうけれど、簡単には行けないだろうな。

 結局夜の11時半位まで酒を呑み交わしながら各地の話で盛り上がってこの日は寝る。

 朝支度をしているとまだ6時だというのに道の駅で野菜を売るおじちゃん達のお早い出勤である。あんたら早すぎだよ。 


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