11/29 木曜日 晴れ 長崎県飯盛町→久留米市  走行距離299km

 昨晩は知人Y本氏と会い久留米の美味しい博多ラーメンのお店に連れていってもらった。やはりというかコッテりとした感じの店の作りで、肝心のラーメンの味は「なかなかのもの・・・」であった。確かにうまいのである。その店の並びにはラーメン屋さんが連なっており、みんな路中して食べに来ていた。

 さて、その後は氏の家に泊めて頂く事となる。夜の10時だというのにも関わらず御両親も起きていて挨拶するなりビールとツマミが出てくる。なんとビールはエビスである。毎晩発泡酒ばかり飲んでいる身体には、五臓六腑に染み渡るような飲み物である。ツマミもおからやおでん等まさに「呑み屋さん」のようだ。

 すっかり呑んで話したところで、風呂に入る事となる。どうも人の家の風呂というのは苦手なのだ。勝手が分からないと何をどうしてよいのか分からないからだ。浴室に入ってみると、床のタイル以外はみんな木で出来ている。浴槽も椅子もだ。ケロリン桶ではなく、真鍮の桶があるのが渋いよ。そういえば氏の家は古い木造一戸建てなのであるが、かなり大きい。それに風呂もトイレもどこもピカピカなのだ。

 風呂を出てさぁ寝るぞ。という事になると何と羽毛布団が敷きのべられているではないか!! 布団で寝るのも久々だが、羽毛布団なんてこのまま夢を見ながらあの世までイってしまうのでないかと思っちまう。

 旅人の習性か5時には目が覚めてしまう。「おっ、オレはこの世に生きている」と実感した瞬間でもあるが、同時に旅を続けなければいけないというジレンマを感じる時でもある。自分の家でもセンベイ布団でしか寝た事がない自分だが、起床時間の6時まで、夢のような朝のウダウダをさせてもらう。

 お母さまは随分と早く起きていたようで、食卓には朝食の用意がされ始める。「むぅ、旅館のようじゃのぉ・・・」と思いながらも起きて挨拶をすると「昼まで寝ていて下さいよ」と薦められるが、それに甘んじていては旅は進まない。久々にNHKのニュースを見るが、浦島太郎状態でよく分からない。まぁ世界も日本も成るようになってくれと他人事のごとく猫のように思うだけだ。

 旅館のような朝食を済ませて氏と出立しようとすると、干し柿と林檎を頂く。アリガタヤ! 腹が減った時に食べさせて頂きます。

 氏を久留米駅まで送り熊本駅に向う。駅で写真を撮り天草に向うが朝のラッシュタイムなので道路が以外に混む。島原湾沿いに天草に向うが、ここも小さな半島と湾が連なるので思うように距離が伸びない。最初は島原を周りきる予定だったのだが、結局半分の牛深市でビバークする事を決める。ニコニコドーで夕食のおかずを探しに行くと「しゃぶしゃぶ用牛肉2人前\580」が目に入り思わず購入。「旅人がしゃぶしゃぶなんて贅沢だ!」と思う諸兄も多かろう。だが、2人前もある訳だから半分食べて、残りは明日の晩御飯までとっておけばよいので、決して高いものではない。タレも付いているからますます結構である。

 明日は熊本と鹿児島の境辺りまで進みたいものだ。

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  レストア(くたびれた古いものを再生する)屋さんだ。再生専門という文字に注目。店内には旋盤やガス溶接等一通りの道具があった。これで商売になるのだろうか? 天草には他にも同様の店があったりする。


 11/30 金曜日 晴れ 長崎県久留米市→鹿児島県長島町→阿久根市  走行距離380km

 今朝は暗いうちから天草諸島の一つ長島を目指して走る。ここは鹿児島県になる訳だから、いよいよ旅行も折り返しに近い訳だ。ところで、九州にはタコ焼き屋さんが以外と多い。ここの長島には「塩味」のタコ焼きと書いてある。焼き鳥に例えれば「タレ」と「シオ」という違いなのであろうか? 一度気になると食べてみたくなるもの。今日の昼飯はタコ焼きと決めて買う事を決意。さて、注文して出てきたタコ焼きは普通のタコ焼きと何も変わらないではないか?! タレが普通にかかっているから、食べると塩味でもするのだろうか?  いぶかし気に楊子で取ってみると「ぐにゃぁ〜」とどろどろのタコ焼きだ。口に入れてみると「普通のタコ焼きじゃん!!」 一体どこらへんが塩味なんでしょう? ねちゃねちゃの鼻糞の様なヤル気のないタコ焼きにビチャビチャにタレがかかっているだけだ! こんなものに\350も払ったかと思うと腹が立つ。更にムキになって食べると益々マズさが口から体全体に屈辱感と共に広がる。「ああぁ 食べるんじゃなかった」という味覚だ。

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 皆さんも九州に行ったら腐れタコ焼きを食べて頂きたい。

 腹立たしさはその後も続きCDをガンガンかけて無理矢理忘れようとする。阿久根市に入ると温泉があるので駅近くの「ぼたん湯」という所に浸かる。ここは\330と銭湯なみの価格なのにモノホンの温泉とサウナ、水風呂、ジェットバス、極めつけは電気風呂がある。まさか九州で昭和の遺物電気風呂に出会うとは思わなんだ。原ヘルスもビックリの電気風呂で痺れた後は道の駅「阿久根」でビバーク。昨晩のしゃぶしゃぶを食べて寝る。


 12/1 土曜日 晴れ 鹿児島県阿久根市→霧島町  走行距離336km

 鹿児島に入ってから中年チャリダーによくすれ違う。一人で走っているものもあれば、3人位で走っている者もいる。あれは何かの巡礼なのであろうか?

 道の駅「きんぽう木花館」では休憩室で徒歩ダ−が寝ていた。寝袋も持たずに歩いているから凄いよ。今朝はかなり冷え込んでいたから大変だろうに。ここの道の駅は野宿者対策かどうかはしらないが蛇口のノブが全部外されている。よって水を得る事ができないのだ。結構こういう事をしている施設がどこも多いので、野宿の旅人には辛い。もっとも金にならないから閉め出しの意味もあるのかも。「これからは地方の時代」とか標語をそこここに掲げているが、施設を作ってオシマイにしているからまぁ無理だよな。

 もう一つ気になる事は高校生が通学に原チャリを当たり前のように使っている事である。男よりも女の子の方が多く出会ったが、制服のままで走っている。先生も警察も遠距離通学だから仕方無しということなのかな? 鹿児島だけという事もあるまい。でもガニ股乗りはしないし、ちゃんとフルフェィスのメットを被っているからどうなのかな? スピードもマナーも悪くない。

 そんな訳で今日は鹿児島の西側を走る。まずは枕崎駅に向う。鹿児島の最果ての駅だが風情があってなかなかいい。ここからは伊集院に向けて鉄道が走っていたのだが、今は廃線となり後が残るのみとなっている。駅のキオスク?!のおばちゃんに聞いてみると、「既に線路等は取っパラっている」との事。一応確かめてみると本当に線路と枕木は無いが踏切りだった所にはその後が今でもちゃんと残っている。

 南端の開聞山を南に抜けるルートは面白い。走りやすい道路が続くかと思うと、薄暗いトンネルがあったり、道端にやたらと大きいウンコがそこらじゅうに落ちていたりする。

 そこを抜けて長崎鼻に到着。鹿児島西側の最南端だ。灯台は工事中で近寄れないが、周りの土産物屋が面白い。アロハと迷彩服を店先に売り出しているのである。迷彩服は子供用のサイズが中心なのだが、ここではこういうファッションがイカしているのだろう。ようわからないが、そういう事にしておく。

 その後は「鰻温泉」に浸かる。手持ちの温泉本にも「ここはヨシ!」という事なので寄ってみたが、確かにその通り。料金\200というお値段も実によい。ここも湯治場である。

 風呂を浴びた後は、西鹿児島駅に行く。ここはブルートレイン「はやぶさ」の終着駅なはず。駅前ではフリーマーケットが行われているせいで結構な人だかり。階段では一目で未成年と分かるオボッチャンがケムリを吐いている。

 途中のスーパーでイカそうめんと\50コロッケを購入し霧島温泉街へ向う。ここにはガイドブックにも載っていない温泉がある訳なのだが、近くまで来た頃には日も沈み何も見えない。よってこの日は温泉は断念。近くの道の駅「霧島」で夕食をとるが、買ってきたいかそうめんは「インド産」と書いてありガックリ。近海モノと思っていただけに悔しい。食べてみるとゴムイカである。ビールと共に飲み込み今夜は寝る。明日は日の出と共に温泉だ。


 12/2 日曜日 晴れ 鹿児島県霧島町→櫻島→大崎町  走行距離347km

 今朝も五時ちょうどに目が覚めて朝御飯の支度をする。毎朝雑炊なのだが今朝は雰囲気がちょっとちがう。昨晩の御飯に味噌汁をぶっかけるだけなのは一緒なのだが、さて食べようとすると一台の車が近くのトイレの前に停まったと思うや、「ゲ〜ゲェ〜」とゲロを吐きはじめた。朝の清々しい朝食の時にトンだ奴が来たものだ。しかも、その雑炊がだんだんゲロに見えてくるから不愉快だ。

 こちらの苦悩をとは別に気持悪さで一杯のハズのヤツもまた苦しんでいるはず。それにしてもちょっと吐き過ぎじゃ無いかな。食べた御飯が勿体無いよな。そんな事を思うとますます朝御飯がマズくなる。

 しばらくして彼等は去ったが一体どこに吐いたのだろう?まだ外は暗いからトイレに行く途中でそのゲロを踏んだりしたらどうしよう?? まだできたてホヤホヤだから靴にビチャっとはねるだろうな。昔、朝の通勤時に昨晩のゲロがお好み焼き状になっていて、それを鳩が啄んでいるのも嫌だし、踏んだら一日がブルーだよな。たとえ藤原ノリカのゲロでもイやだよ。朝から最低だ・・・ あぅっ!

 そんな朝食を済ませ、洗い物をしていると今度は猫が来た。ゲロの次は猫だ。一生懸命おねだりをするが、ワタクシは野良でも飼い猫でも、動物には食べ物はあげない主義なのでナ〜んにもあげない。大体この猫、猫なで声が下手だよ。それに十分に肥えているから、近くのレストハウスで毎日ありついているのだろう。

 そんな朝を乗り切って桜島に向う。火山が噴火しない事を祈りつつ一周する訳だ。かつては離れ島であった所が、流れ出た溶岩によって陸続きになってしまった烏島周辺が大きな見どころかな。淡々と走って次は本土最南端の佐々岬に向う。岬までもう少しという所まで来て、「本土最南端のコンビニはどこかな?」とカーナビで探してみると、この佐多町にはコンビニが一件も無い事が分かり、さらに途中の道にあったのが最南端であった事が判明。戻るにも結構な距離を走らないとダメだから諦める。

 佐々岬は\1,000の有料道路で行く事ができる。ちょっと高いよなぁ。最果ての駐車場に着くとそこから先がまだあり、通行料\100を取られる。うーんガメツイよ。ちょっと日本離れしたジャングルチックな道をスタコラと歩き続けると展望台に到着。展望台には一応ビールやイカ焼きなどが売っているが、この匂いも犯罪だ。オリエンタルランドよろしく、見せ物を見せ、ちょっと疲れた所に飲み食い処である。ビールが呑みたいのをグッと我慢して展望台に登ると、壁という壁が「最南端到達」の落書きだらけ。読んでみると日本一周者も幾つか見られる。

 ここは観光地的には「どーも」な場所だが、日本四極で一番野性味があって面白いです。一度は訪れましょう!

 そんなワケで県道74号線を北上する。これは鹿児島の南東の大隈半島の海っぺりの道である。離合が出来るのかいな?という程に狭い道を延々と進む。1時間経っても先が開けないから心配になる道だ。こんなところで救急車を呼んでも来るのに時間がかかろうなと思うが、後程に現実となる。

 県道が終わり国道の走りやすい道に変わると、だいぶペースが上がる。そんな中で道路にポンカンが散乱している光景が目の前にいきなり広がる。「およっ ポンカン拾い放題か?」と思うとガードレールに軽トラと農作業用トラック(ここでは果樹園等で使われる軽トラを2周り小さくした1.5人乗りのトラック)がグシャングシャンになっている。車を端に停めて駆け寄ると婆ちゃんが血まみれでトラックから出てきた。その農作業トラックは軽トラとガードレールに押しつぶされてほぼ全損状態。更に農作業トラックから爺さんが車外放出されたみたいだ。直ぐに救急車の手配をして爺さんを谷底から引っ張り出すと命に別状は無いが頭部の出血が気になる。立ち上がろうとする爺さんをなだめていると通りかかった地元の人が集まり出すが、言葉が全く分からない。修羅場と化している状況なので鹿児島弁で話されてもわからんのだ。軽トラ展示会場と化した国道ではもうワタクシは要はないので先に進む。途中でコーナーを目一杯ロールしながら走る救急車とすれ違ったのでもう大丈夫だろう。

 今日は宮崎に入りたかったが、日の暮れかたから道の駅「大崎」でビバークする事に決める。近所のスーパーで鶏刺しを見つける。鶏の刺しは食べた事が無いのでお試しに購入。刺しだとあっさり過ぎると思い鶏のカラ揚げと鹿児島の芋焼酎を買う。鶏の刺しは意外と脂が乗っているので少し味噌汁にも入れてみる。芋焼酎はというとワタクシ自身、焼酎が苦手なので「美味しい」とは思わない。でもきっちり頂く。ついでにここの道の駅は温泉が併設されているので夕食前に1時間かけて浸かり、夕食につく。駐車場には通称VIP族と言われるであろうボンクレがたむろしている。煩いから警察にでも通報しようかと思うと、どっかにいっちゃた。時計仕掛けの四気筒エンジンでブーブー煩いんだよバーカ! V8にでも乗ってこい!

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カッパの手に注目。オイオイっていう石像だ。この旅が終わったら石像コレクションを発表する予定。


 12/3 月曜日 晴れ 鹿児島県大崎町→大分県大分市  走行距離358km

昨晩の事であるが、大分に住む大学時代の先輩I田氏から電話があり、「明日ウチにこい!」という話に突然なる。I田氏は我がサークルの竜虎と言われた程の魔人である。何が凄いかと言う事については省略するが「とてつもない人?!」である事である。

 鹿児島から大分までは360kmはあるので朝から飛ばす事にする。宮崎に入ると無性にラーメンが食べたくなる。ラーメンって日本人の殆どが口にする大衆食だけれども、当たり外れがあったりするからこれがやめられない。お店で食べるのもいいけれども、地場インスタントもイケるかも?と思い大きなスーパーで「火の国熊本、トンコツラーメン」を購入。ついでに隣にあった大形電器店をちょっと覗いてみるが、ここにはMac用のソフトは全く置いていない。地方ではMacintoshはあまり使われないのだろうか? 現在使っているiBookのFEPがあまりにもバカなのでATOKでも買おうかと思ったのだが、東京に戻るまでダメだな。

 宮崎から大分に抜ける海岸線の道はことごとく土砂崩れで通行止め。結構な距離を走って行き止まりの看板だと頭に来る。看板の前で記念写真を撮っていると、ガードレールの向うに立ちションしていたおっさんと立ち話。「大分に抜ける道は行き止まりだぞい。今年は大分県は道路整備を全然しないから困る・・・」みたいなことを喋っている。が、方言がきついので多分こんな話だと思うだけだ。どうでもいいけれどチャックを閉めて話をしようや。

 そんな訳でこれから氏の家に上がるので、また明日。


 12/4 火曜日 晴れ 大分県大分市→阿蘇山→大分県別府市  走行距離268km

再会

 大学時代のサークルで竜虎と言われた野人と魔人の魔の人と大分で夜に再会。久々にあう彼はすっかりパパになっていたが、その風貌は昔と全く変わらない。夫妻の御配慮でホテルまで用意して頂き、有名な鶏料理のお店に案内して頂く。

 まったく予期していない事であったので驚くが、氏の奥様も大変綺麗な方である。先日のスーパーで買った鶏刺しなぞとは比較にならない程の鶏料理にウロコは剥がれ落ち、背後には大波がザッぷーんと「うっ、ウマすぎるぅぅぅぅぅっ!」である。

 その間に氏の事についてあれこれ聞き出し、日本一周の珍道中についても語りありホテルに戻る。ベッドで寝るのって久々だなぁ・・ 

  で、朝を迎え、朝食を食べに階下のレストランに行くが結構なボリュームである。周りのお客さんを見るとみんなジジ臭いスーツ着ているなぁ・・・ と思いつつ話を聴くでもなく聞いてみると言葉が全く分からない。大分の方言も結構強いんだなぁ・・と思っているとなーんと韓国語なんだ。韓国からの旅行者なのね。

 今日は阿蘇山へと向う。途中に白水村という美味しいお水が出る所があるので、水汲みも兼ねて湧水地に行ってみると、施設に入るのに\100。水を汲むのにもお金がいるとナ。たかが水汲みに金を掛けるなんて正貧旅行者にはできない。ちょっとガメついよな。仕方なく諦めてちょっと走るとそこらじゅうに湧水地があるので、金を払ってまで水汲みせなんでよかった。

 美味しい水を頂いた後は阿蘇山に登る。地図では有料道路にて火口まで行けるハズなのだが、料金所で通行止め。「あぬぅ〜 火山ガス噴出でここから先へはいかれませんだぁ?」なんの為に来たか全く分からない。そういう事は山の下の方に書いておけよ! 土砂崩れといい大分県は地域道路情報の公開の仕方が全くなっとらん。 大体、九州の「道の駅」で配られるガイドマップもかなりいい加減な作りなので頭には来ている。

 ふてくされて山を降りて宝泉寺温泉に行き公衆浴場に浸かる。賽銭箱が置いてあるだけの混浴露天であるが実に結構である。風呂上がりの後は嫌な事は皆無である。ところが車に戻ると昔の会社から電話が入っている。元秘書からの伝言を聞いてみるとどうも仕事の話ではないらしいので、今日は日が悪い?!ので明日にでも掛けなおす事にする。

 で、「すぐ隣は別府。といえば日本2大温泉街」であるから、これまた温泉に浸からずばなるまい。清貧旅行であるからこれもお金をかけずに浸かるには、温泉歓楽街ではなく山の中に行くのがよい。別府は町の至る所に温泉が湧き出ている町。民家の庭先からも湯気がモンモンと立ちのぼる訳で「ああぁ 毎日温泉につかれるのか」と羨ましい限りである。温泉が枯れたらどうするのだろう?と余計な心配をしながら歓楽街から外れた山の中。どうしても分からないので道端の人に聞いてみると「この近くらしい」ということだが要領を得ない。手持ちのガイドブックの写真の風景とカーナビを頼りにして温泉を探す。木立や木の種類等から「本当にこんなダートを走るんかいな?」という林道を進むとあったよ。林道から少し離れた薮を突き抜けると川の流れの中に温泉が!

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 温泉は川の底から湧き出ていて、石で囲って川の水を巧に導いて温泉にしているというワイルドなもの。24時間年中無休でしかも無料。こんな風呂に一人で浸かって、眼下には別府の町並みが見える。そこでは下々の民が働き廻っているという雲上の人となって、しばし沈思。

 チャクラも全開になったので山を降りて夕食を購入。別府海岸の公園に駐車場を見つけたのでそこでビバーク。今夜は別府そば! これは勝手に命名したものだが美味しい水で作った暖かいお蕎麦に、山菜と納豆にホウレン草、海苔とワカメを乗せてビールをやりながら食べるとコレがうまい。

 明日は本州再上陸かな.


 12/5 水曜日 晴れ/曇り/雨 大分県別府市 →山口県宇部市 走行距離273km

 今日は本州に再上陸する予定なので、朝から頑張る。別府温泉を発って九州の北東に位置する国東半島を廻る。まずは大分空港が見えたのでちょっと飛行場を見ると朝の時間のせいかいろいろと飛行機が飛んで行くのを見る事ができる。

 その後はひたすら海岸線を走り続けて行橋市の海っぺりの公園でお昼にする。メニューは昨晩と同じ「別府蕎麦」をしかたなく食べる。

 そういえば大分の駅でPHSを繋いだらメールがうまく送信できなかった。行橋の駅でうまくいったのだが、何でパソコンって毎回同じ事をするのに時々変な動作をするのでしょう?だってディジタル機器でしょ!

 その後はあっという間に関門海峡を渡る。九州であった人々と次ぎはいつ会う事が出来るのかといった事を考えながらトンネルを抜けて山口に到着。宇部市にトディで一緒にレースをやっている相方の実家がある所なので、風呂と寝床をについて携帯メールで聞いてみる。

 風呂は宇部新川駅近くにあると聞いたが、散々探して見つけた挙げ句に「本日休業」ときたもんだ。仕方がなく近くのスタンドマンに聞いた「カッタの湯」に向う。とは言ってもアルバイトの「あっちの方」という適当な話を元にして向ったので見つからなければ諦めるつもりであったが、スンナリ発見。日頃の行いがいいからこうなるのだ。

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 残念な事に休業日であった宇部温泉。このように西国には電気風呂がまだ多いのだ。

 風呂を上がり相方に聞いた「常磐公園が野宿に最適」という助言を元に行ってみると駐車場で\200も取るとんでもない公園であることが判明。「野宿に金はかけられん」という根性で延々と探し続けると無料駐車場があるわいな。

 途中のコープで買った「お刺身盛り合わせ\200&男爵コロッケ2個\100」をおかずに食す。盛り合わせといっても半端物の寄せ集めなのでこの値段。刺身はいい包丁からというかもしれないが、薄暗い車の中で食べるのに見た目等は関係ないもんね。


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