3/1 土曜日
 ついにこの日がやってきた。我が人生最大であろうバカンス『アルプスでスノーボード+三ツ星ホテルでお泊まり』である。
 インターネットで見つけたツアーで5日間で6万円!でもこのサイト上から何故か申込が出来ず、電話で予約する事になった。ちょっと内容がホームページ上と違ったのが心配だったが、まぁイギリスだからと流す。
 午後からロンドンのヴィクトリアコーチステーションでバスに乗るのだが、添乗員に自分の名前を言っても「あなたの名前がありませんねぇ」としょっぱなからクジけそうな予感。
 バスの席も決まらぬまま発車時刻も間際になり点呼を取ると私の名前はある。どうも性名と名前が入れ違いになっていたので添乗員がわからなかったらしい。ゴメンね日本人の名前はイギリス人には難しいよ。



 イギリスからフランスに渡るにはトンネルをくぐるか、フェリーで渡るかのどちらかなのだが、今回は初めてのトンネルである。このトンネルがまた凄くて、巨大な列車に車ごと人間をつみこんでドーバー海峡を潜るというもの。
 上の写真のように我々の乗る二階建てのサロンバスが積み込める列車というのもスゴい。銀河鉄道999にもこんな車両は予見されていなかったよな。


3/2 日曜日
 しっかし、ロンドンからアルプスまで15時間もバスで移動するのは結構しんどい。東京-ロンドンを飛行機で移動するよりはマシだったのは、二人シートに一人で座れた事と途中で休憩の為にバスが停車する事である。

 フランスのパーキングでまたしても見つけてしまった「便座の無いトイレ」である。フランスで便座の無いトイレはつとに有名であるが、久々にこれを使うと「ああぁ フランス人のケツがデカくないのはこのせいだヨナ」と思わせるのである。(つまりはイギリス人の食生活はイイカゲンであるからあんなに太り早死にするのだな。)

 さて、現地のホテルに着いてみると雨が降っている。スノボーを借りてホテルからゲレンデまで出るのにゴンドラに20分も乗らなければならない。標高800mのホテルから1600m程にあるゲレンデまで来ると流石に雨は雪になっている。が、さらにゴンドラを乗り継いで標高2500m辺りまで来る途中、ゴンドラの中ですっかり気持ち悪くなる。ゴンドラ酔いか?それとも高山病か? 疲れとかでなんか滑る気を失い早くもアルプスに負けを喫する。
 ホテルに戻り、街でもぶらついてみるとコンビニが1店ある程度で、他は土産物屋とバーばかり。でも日本でも見かける「Hotspar」にフランスで出会えるとは。日本程の品揃えは無いが、ビール350mlと水500mlの値段が一緒なのには驚き。もちろん酒をしこたま買い込む。


 ホテルのスノーボードの貸し出しのおにいちゃんに板をもっと短いものに変更してもらいに行ったときに、ちょっと話し込んだのが、日本人もたまに滑りに来るそうな。「でも彼等日本人のウェアとかってみんな新品のものを揃えているよね」だって。
 ナルホド、確かに日本人のスキーウェアにかける金銭は凄いヨな。毎年替えている人もいるはず。それに比べればゲレンデで見る一般的な人のウェアは10年前の物も多い。
 そう、バスに乗り合わせた人達と話しても、パブで働く人達のような労働者階級英語を話す人はいなかったな。みんな親切にしてくれるし、気を使ってくれる。やっぱり中級階級の人々のスポーツなのかな。
 ヨーロッパでスキー等は高価なスポーツである事は以前にイギリス人から聞いていたのだが、やはり本当のようである。だって自前の板を持って来る人も少ないもの。
 日本ではゲレンデにおけるスノボーの人口比率が6割位だろうけれども、こちらでは1,2割と少数派のようである。ボードを交換してもらおうとしても、さしてバリエーションが無いので範囲はおのずと限られる。
 そしてヘルメットを利用する人も多い。子供は99%位の割合で装着しているし、大人でもスキー及びスノーボードに関わらず結構被っている。安全性の認識は日本よりも数段上である。
3/3 月曜日
 今日は昨日とうって変わって晴天である。  ボードを変えてもらいこれなら自分の滑りができると思い、いきなり頂上までGo!Go!。
 標高3000m付近になると植物が自生出来ないからこのように岩山になってしまう。でも、これこそ写真で見たアルプスの光景である。

 うーん、これはスゴい。音が何もしないというのはクソ煩いロンドンの生活からは考えられない程に懸け離れている。
 そんな感想に浸って滑りはじめると・・ ありゃ!ビンディングがイカれやがった!
   
 まだ、上の写真のようにマシンで均したスキー場とは懸け離れたただの天然雪山。斜度は20度を超えるきつい坂も多いのにどうしよう??
 ついでにソフトブーツで滑るの初めてだから知らなかったのだが、これは自分の足に合わせてビンディングを調節しなければならない。ところがそれには工具がいるから、山を降りないと調整出来ない。大ピンチ!勢いに任せてゴンドラに乗った事を後悔するハメに。あうっ

 まぁ、何とかド根性で山を降りてみると、ビンディングは何も無かったかのように治っている。寒さでビンディングにつまった雪が凍結して故障したと勘違いしただけのようだが、コリは困った。
 もちろん、レンタルのお兄ちゃんに交換してもらえるように頼んだら快くボードもビンディングも変えてくれた。
 
3/4 火曜日
 この日も晴天でビンディングのセッティングもきっちり出せて思い通りにすべれて満足。
 さて、昨晩のテレビでフランス版「ミリオンネラー」を見つけてしまった。
 
 タイトルこそ違ったが、イギリスのそれと全く変わらないのである。ひょっとして世界中で億万長者クイズ番組が流行っているのではないだろうか?これって誰がスポンサーになるのだろう??


 
 イギリスと比べるとあらゆるものが日本に近いフランスであるが、やはりセンスのよさがフランスの特徴と言えるのが上の写真。これはなんでしょう? 消火栓なんですね。随分と洒落ています。

 さて、ホテルが三ツ星のハズだったのだが、どうも日本人の感覚からすると「ビジネスホテルと変わらないじゃん」。これが三ツ星なのか??
 確かにイギリスのホテルに比べればキレイである。レストランの食事も\1,000で十分に美味しいものが食べられる。
 ファシリティ−の事は星にはあんまり反映されないのだろうか? 別にホテル・サボイのような瀟洒(しょうしゃ)なモノを期待しているわけでもないし、ラブホテルのようなトンだアメニティーを期待している訳でもない。
 つまりサービス度を基準に星マークが決まるのであろか? 確かにスタッフは全員英語が話せる。つうか半分はイギリス人じゃん。それにみな若いし。対応はすこぶるヨイからそういう事なのかもしれない。

 帰りのバスは行きのバスと違って普通の観光バス。トイレ付かないしもコーヒーサービスもなし。フットレストもテーブルもない。おまけに運転手はエラく飛ばす。
 それはバスの進入速度ではないだろうにという勢いでコーナーに飛び込むからたまらん。パッシングを焚き、バシバシ追いこすアグレッシブな運ちゃん。トイレ付いていないバスなんだから途中休憩するのかと思ったら、自分達だけ運転交代して走り続けるし。
 午前10時にロンドン着のハズが7時に到着。やっぱりイギリス人だからお客相手の商売を考えた事無いんだろうな。自分の仕事が早く終わればヨシという一点に絞られている辺りがこの国の労働者階級の象徴かもしれない。


3/6 木曜日
 今夜はフラットのみんなとパーティー。別にたいした意味はないのだけれども、ひたすら飲んだ。

 12時近くで大半の人はノックアウトでいなくなり、写真の我々だけで2時過ぎまで飲み続けた。ウォッカ、ジン、ポート、サイダーとなんでもあり。。

3/7 金曜日
 そんなに飲んでいながらも朝早くに起きてワタクシはまたしても自転車旅行に。今回はベルギー→オランダでまわる予定。
 朝6時には家を出てロンドン・ヴィクトリア駅で電車に乗り、ドーバー海峡の駅まで一ッ飛び。以前にロンドンからドーバー海峡まで自転車を走らせた事があったのだが、知っての通りイギリスは丘ばかりの国。この国で自転車をこぐのはとっても大変だから今回はスキップ!
 ドーバーでベルギー行きの船に乗る予定でいたのだが、到着した40分前にその船は出航してしまい、次の便は明日だとか。がびーん!
 昨夜、インターネットで船の時刻表を探したのだが、船会社のホームページには予約するページと面白くもない会社説明ばかりで肝心の時刻表が見つけられなかった。そこで朝早く行けば乗れるだろうと考えたのだがこの有り様。。なんで、どこの会社のホームページも「探したいものが見つからない」構成なのだろうか?

 そこでフランスに渡ってひたすら自転車をこぐ。

 写真はフランス北側の海沿いの一般的な風景。何にもない開けた土地が延々と続いているという感じである。
 夕方くらいから天気が悪くなり、ドンカークェというベルギーに近いフランスの街に着いた時には雨が本格的になる。
 ずぶ濡れで駅前のホテルに飛び込む。といってもバーの二階がホテルになっている安宿だが、ずぶ濡れであれこれ探すのは嫌だし、25ユーロという価格も悪くない。

 ところが、やっぱり安宿。身体が冷えきっているのにヒーターはあんまり利かない。部屋には洗面台とシャワー、それとなぜか足洗い器(名前知らない)があるだけ。

 おまけに、外国の定番。部屋の鍵はマンガみたいな鍵だし。

 写真のような鍵穴がドアについている。当たり前だが鍵穴から向うが見える。日本ではまず見当たらない鍵だが、ウチのフラットもこのタイプの鍵なんだな。よくこれで泥棒が入らないものだと感心するよ。
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