タールの沼に嵌った手負いの獅子8


 夏のボーナスで焼き鳥器を購入した。

焼き鳥を焼いたところで購入して、その場で食すと実に美味しい。のに、自宅に持ち帰るとガッカリな味になる。焼いたらすぐに食べるから美味しいのであれば、自宅に焼く装置を置いておけばいいんじゃないのか?ということになった。

 巷には幾つかの種類の焼き鳥器が存在する。プロパンガス仕様で大型業務用を購入してみたんだ。

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 しかし、到着してみるとやけに大きい。こんなに大きかったかな?

 箱を開けてみると、「大型業務用」ではなく、「強力大型業務用」であった。そんなものを注文した覚えもないし。伝票も大型業務用である。返品しようかと思っていたが、開けてしまったものを返品する時間がないまま2週間が過ぎてしまった。その後も、特に購入先から連絡もなかったので、これを使うことにする。

 正直、このサイズは大きい。"強力"なので価格も倍する。ちと持て余すの。

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 で、週末に焼いてみたのだが、これが大変。

 もうね、火力発電所で焼き鳥しているみたいなんだ。

 強力大型焼き鳥器の名前に恥じぬ、本当に火力の強い焼き鳥器。気をぬくとあっという間に炭になるほどだ。

 お、ウインナーがカーボナイズされてウマそうだぞ!

 などとは言っていられない。串が炭になって落ちてしまうから、食べるにも食べられなかったりする。

 さらに問題なのは煙だ。生肉を焼くと猛煙が立ち込める。マンションのしょぼい換気扇では吸い込み量不足して、部屋中どころか家中が猛煙に包まれた。

 こうなると煙検知式の火災報知器はビービー鳴り響くので、それを止めるのに大忙し。焼き鳥どころではない。家族の笑いものである。

 なんとか弱火にして焼けるようになったものの、火加減難しいの。

サイドブレーキ再履修


 いろいろと試してみたサイドブレーキの強化。残念ながらサイドターンできるほどのロックを得ることはまだできていない。どうしてこんなにサイドブレーキを引いても後輪はロックせんのか?

 いろいろと考えていたが、あることに気がついた。

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 サイドブレーキアウターケーブルはディスクブレーキ用とドラムブレーキ用で違うのである。ディスクブレーキ用は厚手にできている。

 自転車の例でいえば、ママチャリのブレーキワイヤーはハンドルからキャリパーまで非常に長い。ところがロードバイクなどは、ハンドルからキャリパーまで距離はあるものの、途中でアウターを省略している。ブレーキワイヤーの伸びはインナーケーブルの伸びとアウターケーブルの縮みによって起こる。

 インナーケーブルを伸びにくくし、アウターケーブルを縮みにくくすれば、カチッとロックするサイドブレーキになりそうである。

 で、ディスクブレーキモデルはサイドターンできるのだから、それをドラム式の我がプジョーに移植すればいいんじゃないのか?そのままポン付けできるわけではないので、ちょっと変造する必要はある。

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 変造のキモはインナーワイヤーのタイコだ。ワタクシはM4黄銅のメスメスカラーを使用した。だけれど、eBayやアマゾンでM4メスメスカラーを発注して到着するとなぜかM3だ。

 ブツは中国からやってくる。中国だからM3もM4もよくわからんのだろう。いっぺん、苦情のメールをしたが、「写真を送ってくれ」返された。どうせ、写真じゃM3もM4もわからんだろうから、その業者からは2度と買うまい。

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 モノタロウで購入した黄銅のスペーサーをタイコにしてみた。黄銅とインナーワイヤーは半田でくっついている。これでもげるようなら、油圧圧着機でも試してみるかな。

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 ワイヤーが伸びたり縮んだりしなくなったので、サイドブレーキレバーのレバー比を変更する必要になった。あいかわらず中古で入手したプジョー306用のサイドブレーキレバーを切った貼ったしてレバー比を変更する。

ニオウ、ニオウ、ガソリン臭い理由


 この車、購入時からどうもガソリン臭かった。というわけで、本格的に原因を探してみることにする。

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 まずはリアシート座面下にあるサービスホールの盲蓋を外してみる。ポンプと計量器が見える。

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 中を覗いてブラブラしているモノを取り出してみた。調べてみるとタンク内で気化したガソリンを逃すためのパイプのようだ。

 どうもプジョーのこのモデルはこの部品について損傷しやすいらしいことはwebで調べてわかった。この部品を損傷させてしまうと、ガソリン満タンにしたところで、折れたところかガソリン漏れを起こすし、気化したガソリンは常に大気開放される。どちらにしても非常に危険だ。

 で、みんな折れているんだけれど、修理方法は「接着剤でくっつける」というものばかり。なぜなら、損傷した部分は部品として供給されていない。つまりタンクごと交換なのだ。すでに生産中止になっている車両であり、年式やモデルごとにタンクの作りや配管に相違あるため、中古のタンクを見つけても適合するかどうかは怪しい。そして新品タンクは10万円以上する。酔猫庵としては、安易に接着せず、かといってタンク交換せずにうまく修理したい。

 となると一度、タンクを下すことになる。タンクを下ろしたことがないので、整備書を眺めてみるが記載ない。webで調べてみても、プジョー106については記述ない。他の車でもタンク脱着は車ごとに工数は大きく違うらしい。プジョー106はどんなものかよくわからん。

 部品リストと車両を眺めるとガソリンを抜き取り、右後輪、排気管、遮熱板、ホースを外せば、タンクはナット2つ外すだけでタンクは降りてきそうだ。なんでもそうだが、事前に段取りを考えてから取り掛からないとダメよね。

 まずガソリンを抜き取るのには道具を要する。ポンプと携行缶ですな。以前は所有していましたが、処分してしまったのでモノタロウから調達しておきます。携行缶は10リットルのものを購入。タンク内のガソリン残量多く、携行缶の容量不足ならセレナに移しておこう。

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 ジャッキアップして、ガソリンを抜き取り、右後輪、排気管、遮熱板を外したら、車両左後ろにある燃料フィルタを外す。

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 車両右後ろのガソリンパイプを外しながらタンクを下す。タンクの下には木材などを置いて、急激な落下を防止する。樹脂製のタンクなのでガソリン抜いておくと軽い。

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 作業開始から3時間ほどでタンクを引きずり出した。実はまだエア抜きパイプを外していないので、これ以上、出てこない。でも作業には支障ないので問題ない。

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 折れていた排気パイプ。国内外問わず折れているようだ。どうして折れるのかな??

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 タンク側はどういう仕組みなのか?針金を通してみるとただのT字になっているようだ。ワンウェイバブルとかそういう仕掛けはないらしい。それによく見るとヒビ入っている。タンクは下から押されてボディに押し付けられてパイプ損傷、ヒビ入ったのかな?

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 接着剤を使わずに修理する方法を考えて、モノタロウから様々なパーツを購入した。たかだかガソリンの排気パイプ修理に8,000円近くも払って部品や道具を購入したが、ショップにやらせたら工賃だけで数万円になりそうなので、しかたない。

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 どれがフィットするかわからなかったので、いろいろと試してみてみる。あーでもない、こーでもないと単なる部品交換ではなく、なんとか修理するために知恵をしぼるのが一番面白い時間だ。

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 結論としては生きている排気パイプにチーズをかませて、そこから折れた排気パイプに接続させてみる。折れてしまった穴は塞いでおこう。

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 取り付けてみたところ。意外とフツーになった。茶色いのは液体ガスケット。液体ガスケットは伸縮性あるので、穴やひび割れを塞ぐのにちょうどいいのではないかと。なおせるもんだな。

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 ついでに調子の悪い計量器も取り外してみた。メーター内のガソリン残量計の針は坂道やブレーキで大きく振れるからだ。なんとなくダンパー弱っているのかな。幸いにもフロート内にガソリン侵入したわけではないようだ。まぁそのうちに交換しよう。

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 ちなみにタンクで損傷した緑の排気パイプがまた折れたらどうするのか?実はこの計量器から排気させるのだ。そのためのパイプ接続口があったりする。初めからこっちを使えばいいのになんでだろ?

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 タンクを車両に戻す。一人では苦労する作業だ。この写真だけを見て、プジョーのどの部位かわかる人はそう多くないかもしれない。

 苦労してタンクを取り付けて、外したモノを取り付け直す。

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 車内のサービスホールからホース類を接続すればOK。携行缶からガソリンを入れて漏れないことを確認する。イグニッションキーをひねり、ちょっと長めのクランクの後に爆発が来て、無事にエンジン再始動できた。もうこれでガソリン臭くないと思うと嬉しい。

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 無事にタンクの修理終わったので、近所のガソリンスタンドでハイオクを入れてきた。ガレージ前で方向転換したところ、クラッチケーブルがプツンと切れた。

 なんでガソリンタンクの修理終えたらクラッチケーブル切れるんだよ。路上で切れなかったのが不幸中の幸いだが、ワタクシがキレてしまったのでこの日は修理するのをもうやめた。

もぐら叩かれ


 翌日、気分はすっかり良くなったので、プジョーと向き合う。どうせ修理したクラッチケーブルの破断だろうから修理は難しくない。

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 ジャッキアップしてクラッチケーブルを取り出してみると、やっぱり半田付けしたタイコは外れていた。ちゃんと半田付けしたのになんで取れちゃうかな??

 再度、半田付けして車両に取り付ける。

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 左ハンドルのプジョー106の場合、クラッチケーブル脱着には左前のタイヤを外すと作業性よいのだが、クラッチの調整を終えてタイヤを取り付けようとしたら問題発生。

 ホイールボルトがハブに入らないのである。よく観察すると、なぜかネジ穴をナメめかけていた。外す時にはなんでもなかったはずなのに。しかたなく、ネジ穴を修正しておく。

 アストロプロダクツのネジ穴修正ツールは、タップハンドルなど不要で、ソケットレンチで回すだけ。自動車用として使いやすいので、オススメだ。

めぐみの雨


 とりあえず走れるようにしたので、レーシングチームレジスタンスのジムカーナ練習会に申し込んだ。

 正直に告白すると、この練習会前日に2時間ほど、近所を試運転したのよ。エンジン不調とそれ以外の不具合をあぶり出すためにだ。エンジンは絶好調。O2センサーを換えたから、痩せて荒いスローが随分と豊かになって発進しやすくなった。O2センサーを新品に換えると燃費は良くなる。こりゃ本当かも。

 ただ、アクセルONで加速状態からスローになると、エンジンの回転数は800rpm付近でふらつく兆候をつかまえた。吸気2次側でエア吸い込みのかと思い、あちこちにブレーキクリーナを吹いてみたが、エア吸い込みは確認できず。なんでかな?

 その原因不明のまま、夜には娘のお友達家族と中華料理屋さんで散々に飲んで食べてダベって迎えた二日酔いの日曜日。カレーとコーヒーを流し込んで覚醒してから、プジョーに乗り込み自宅を出発。

 エンジンは絶好調のまま平塚に到着。気持ちいいくらいにエンジンはよく回る。

 しかし、修正したサイドブレーキワイヤーなのにも関わらず、サイドターンに必要なタイヤロックできず悶える。うーん、なんでだ?

 午前中はサイドターンできないくらいの問題だったが、午後はゴールで2度エンストした。ちゃんとクラッチ切っているのに何でかな?

 エンスト理由を思いあぐねいていると、シルビアのT女史から「運転席パワステ動かない」という救助要請。運転席も助手席も窓は一寸たりとも動かない。特に運転席の窓を閉めることができないと、出走すらままならない。それにもうすぐ夕立になりそうですよ。これは困りましたね。

 まずはヒューズから調べてみるものの、ヒューズは正常。モータすら回らないから、接触不良か、フェールセーフで動作しないだけか、モータ駆動用ドライバ破損か? あれこれ調べているうちに助手席側の窓だけは動くようになった。しかし、依然として肝心の運転席側の窓は動かない。このままでは出走できないし、雨降られると困るので、内張りを剥がして手動で窓を上げてみようとするが、あと一歩というところで剥がれない。整備書見ないと壊しそうなので、ここで撤退。すまんですな。

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 これまでの重整備祟って作業着の膝は抜けてしまった。フェイクのダメージジーンズはよくあるが、これはリアルダメージ作業着だ。新しい作業着を調達しよう。

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 まったく思い通りの走りを出来ず悔しい。なのに見学に来られた方から写真欲しいという話を頂いたので、裏側に「藤崎自動車」とサインして差し上げた。きっと、アナタも素敵(ドロ沼)なエンスーライフを送れますぞ。

 さて、帰路の途中で夕立にあった。辺りが暗くなるほどの雲立ち込めた驟雨であった。窓を閉めて、エアコンないから風量最大で車内換気し、ワイパーを動かすとエンストした。

 加速状態なら問題ないのに、スローになると800rpm前後でラフアイドルになりエンストする。これはバッテリーやオルタネータが夏バテしてきたかな。いままでのエンジン不調の原因はこれか?

 つまりライト点灯、ワイパー動作、ブロアファン動作、リアストップランプ点灯というオルタネータに負荷かかるとエンストする。これは怪しいですね。

 雨で解決の糸口を手繰れたかも。次回はこの辺りを調べてみましょうかね。  


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