タールの沼に嵌った手負いの獅子2


  image

 先日、近所のブックオフにてストライダーもどきを購入した。子供達の運動音痴に呆れて購入に至ったというわけである。

 しかし、まったく乗って遊ぼうとしないのでいつまでたっても乗れるようにならない。ちょっと困ったものだ。  

付そうで付たくないパワステ


 ステアリングラックをボディに固定するために、ボディ袋状内部に組み込まれていたケージドナットが粉砕された。

 こうなるとステアリングラックを固定するボルトが抜けないのでボディを切り開くことにした。

  image

 バルクヘッドに穴を開けるのは容易ではない。ダッシュボードを外しても面倒な位置にあるので、少し工具を購入してきた。

  image

 ホールソーで穴を開けてみるとドンピシャの位置にケージドナットが見えた。しかし、これでは工具が入らないのでドリルで穴を広げる。

  image

 もう一箇所も穴を開ける。狭い場所なので地道な作業。たかがステアリングラックを取り外すだけなのに、何をやっているのかと。

  image

 穴を開けてもナットを工具で保持できず、あの狭い中でナットを溶接してなんとか取り外した。とても危険な作業なので安易に真似しないこと。

 ナットとボルトにはネジロック剤が残っていた。なんでこんなところにネジロック剤を使ったのだろうか?? たぶんバーナーでネジを焼いたらこんなことをしなくても外れたのかもしれない。プロの整備士もきっと苦戦するだろうね。

  image

 ここまで一生懸命外したステアリングラック。パワステ付のラックをボディに取り付けてみると合わない。いや、完全に合わないわけではなく、微妙に合わない。いくつかの部品を交換すれば取り付けられるが、作業工数が増加して春までに車を走られそうもない。一旦、作業を止める。

  image

 ラックは取り外せたのでダッシュボードを元に戻す。

 イエーガのメーターパネルをひっくり返すとフィルム基板でつくられていた。腕時計で有名なメーカの割にはちゃっちい作りで気落ちしたよ。

  image

 ダッシュボードを取り外すのも時間かかるんだが、取り付けるのも時間かかる。ここまで組み上がっただけでも現代的な自動車に感じる。

不機嫌なトランスミッション


 LSDとクロスミッションを組み込んで車検から帰ってくると、シフトチェンジのときにガリ音するようになった。

 当初は時々だったのに、いつのまにか毎回音を発生するようになった。これはおかしい。ということでついでにトランスミッションも下ろしてみる。

  image

 二回目の作業なので足回りを分解してからケースを割るまで半日でたどり着いた。なぜか5速のギアが抜けず苦戦する。しかたがないので手持ちのプーラーの爪を削ってギアを引っこ抜いた。

 今回、一番時間がかかった作業かもしれない。

  image

 プジョーのMAミッションはノックピン1本外すだけでバラせる。前回はこのノックピンの外し方がわからず苦戦したが、今回はあっさり抜けた。経験は偉大である。

 ギアにホコリが付着しないようにウエスを巻きつけたのだが、下の子の仮面ライダーパンツだった。変態仮面登場である。

 シンクロをチェックしてみるが、特段に磨耗したわけではない。なのになぜ変速時に異音を生じるのか? ここまで来るとワタクシにはわからない。専門家に聞いてみようかと諦めて一晩寝たら閃いた。

 実はトランスミッション内部に問題を有しているのではなく、クラッチの調整不足なんじゃないかと。

-1〜5速とバックギアで異音発生。

-組み付け直後は異音発生なし。

 ということを思い出すと、手動調整式ワイヤークラッチの調整不足で、クラッチペダルを切ってもクラッチ板とフライホイールは離合せず、クランクシャフトの動力はトランスミッション側のプライマリシャフトに伝達されたままだったから、変速時に異音を発生していたのかな?

 バックはひどくて、3,4,5速はたまにすんなり変速できることもあったし。

 だとしたらトランスミッションを分解したのは無駄だった・・ りして。この辺りが素人ゆえの失敗かもしれない。ま、経験を積めばいいだけです。

転んでこそ掴むものもある


 パワステもミッションもうまくいかないところに良い情報は転がり込んでくるものです。

 クロスミッションの購入先でもあるスペインの商社から

 「トルセンLSDを15%OFFで販売するよ」

 と。

 なんということでしょう!

 プレート式LSDに難儀してパワステを移植しようとしたものの、工数増大で面倒になり不貞寝していたところにトルセンLSDを安価に販売してもらえるとは。

 久しぶりにスペインのテナリエフェ島にコンタクトを取ってみると、本当に15%OFFだった。これで進めたいと話しを持っていくと、やっぱりうまくいかない。

 「ユーのファイナルギアをトルセンLSDに組み込むことはできないんだ。その代わりにトルセンLSDとピニオンシャフト、ファイナルギアを購入してもらえれば、ユーのミッションで置き換えられるよ」

 と。

 あ、そうなんですか。それでもトルセンLSD、ピニオンシャフト、ファイナルギアを全品15%OFFにするという。たしかに、これ以上安価にはならないだろう。

 もともと購入したギアセットは17インチタイヤとかを履くシトロエンC2のラリー用に設定されたギア比だった。

 それを14インチタイヤのプジョー106にもちこむとやっぱり車速域はズレるので変だった。

 この際、新しいファイナルギアを購入して、速度域を調整してもいいだろう。

 見積もりを取得してみると

・シトロエン・プジョーMAミッション用ピニオンシャフト14歯 470ユーロ

・シトロエン・プジョーMAミッション用トルセンLSD60歯 625ユーロ

・送料 138ユーロ

 合計:1068.75ユーロ

とまぁ軽く1,000ユーロを越えてしまいました。

 ファイナルは4.28ですね。オープンデフ、プレートデフ、トルセンデフの3種類を味わえるなんて、なかなかできるものではありません。これで決済してみました。

犯人はオマエだ


 トランスミッションを下ろしたのは、変速不良を調査するためだけではない。フライホイール側のクランクシャフトシールからオイルが漏れているようだから、そちらの調査修理も兼ねている。

 image

 フライホイールを取り外してみるとオイルシールからは漏れていない。フライホイール固定ネジ部分からオイル漏れしている。

 image

 フライホイール固定ボルトにも油べっとり。このボルトに液体パッキンを塗布しておかないとオイル漏れ漏れになるようだ。前回、このエンジンをオーバーホールした人は液体パッキンを塗布するのを忘れたのだろう。良い勉強をさせてもらった。

 image

 オイルシールはフランスで組み込まれてから一度も交換されたことがなかったようだ。まだ使えるえるけれど、交換します。オイルシールは20万キロ使えるのにカムベルトは3万キロとか5万キロで交換なんですかね?外国車って。

 そんなに短いはずはないのだけれど。

 image

 これはフライホイール。バランスとった形跡を見ることできますね。

 image

 ついでに調子悪かった油温センサーの抵抗値を測定したら、抵抗値∞でした。これ、センサーの役割果たしていないだろ。どうりでメーター内の油温計の針は動かないわけだ。これも交換。

藪をつついて蛇をだす


 クランクからのオイル漏れを簡単に修理できたもんだから調子に乗った。以前から水漏れに悩まされているプジョーであるが、いまだにどこから漏れているのかわからない。

 エンジン裏側怪しい・・ と思っていたので、この機会にチェックしてみることにしたのですよ。

 場所はウォータポンプよりヒーターとラジエターロアホースに接続する部分。樹脂製の分岐パーツなので、これどうも怪しい。

 試しに取り外してみるかとやってみたらこうなった。

 image

 え?割れちゃったぞい。

 image

 エンジンの裏側はアクセスしにくい場所なのでインレッットマニフォールドを取り外します。1300ccで100馬力の出力はこれがミソでしょう。

 image

 どうもエンジンの熱で溶けないようにするためにベークライトで作られていたようだ。そりゃ割れるわ。

 どう頑張っても外側から引き抜くことはできない。調子に乗ったらえらい目にあった。でも、ピンチはチャンス。この樹脂製部品をはずすにはウォーターポンプを外さないとダメそうなので、ウォーターポンプを外して漏れをチェックしてみよう。

image

 今月はここまで。インレットマニフォールドを取り外したときに気がついたのだが、エンジンマウンのナットはいつのまにかいなくなっていた。つまりこの車、ひっくり返るとエンジンは落下してしまう。エンジンマウントのナットは左フェンダーの小さい穴から締めるのだが、なぜかいない。確かに締め付けた記憶はあるのだが、緩んで脱落したのであろうか??

 来月は水周りの漏れ原因究明とミッション組み上げ。さっさと車を元に戻して三月には走れるようにしたいものだ。


もどる


L [PR] J[h @i ]E@XLAbv ^T[o[