あけましておめでとうございます。
昨年12月中頃から愚図ついていた風邪が年末に大爆発して寝込んでしまいました。病院に行って薬をもらって飲んだから回復しましたが、それでも年末はほとんど何もできませんでした。
そんな中でサビ取り雑誌「オールドタイマー」を購入してみたのですよ。20年前とあんまり変わらないなぁ〜と。当時はケルン石塚さんによるミニのレストアなんかはパワフルに思えたものです。
それから随分な時間が流れました。いま、オールドタイマーを読んでみるとそんなに面白い雑誌ではなくなってしまった自分がいます。はて? それは自らがオールドタイマーの中にいる人々と同じような事を行い、知識もインターネットから収集し自分なりに工夫をしてカタチにできます。またそれを支援することが出来る機材も資金もあるのでオールドタイマーを読むことで得られるものが少なくなってしまったからかもしれません。
それでもオールドタイマーが掲げる清貧思想が好きです。工夫の中にこそある知恵をカタチにしてみせる人々が大好きですよ。
スペイン領テナリエフェ島から購入したトランスミッションはシトロエンC2用のMAミッションだったのでプジョー106 Rallye1.3には微妙に合わない。
そこで部品の違いを合わせるためにチェコリパブリックにあるjcpartsという部品商から必要になるとおもわれるCワッシャーを購入してみた。
というのも普段は英語が通じるイギリスから購入しているのだけれど、ここ1年程でポンドのレートが160円から180円まで上昇してしまったからである。
手持ちのポンド現金はもう使い切ってしまったのでユーロで決済できるチェコリパブリックから購入したのである。
購入自体はパソコンでクリックするだけで購入できた。問題はその先にあった。追跡コードで日本まであっという間に到着したのだけれど、なかなか手元に来ない。
おかしいので日本側のディストリビューターとなっている近所の郵便局に電話をしてみると
「不在でしたの不在通知が入っているはずなんですが」
と。
もちろんそんなものは入っていなかった。きっと外国からの荷物でどうしていいのかわからなかったのだろう?! ストラットのアッパーマウントを注文したときも郵便局扱いで同じトラブルがあったし。ひょっとして郵便配達員はアルファベットが読めなかったとか?
チェコに送り返される前に取り返した。ジェットパックに入っていたよ。
早速だがそのCリングをミッションに取り付けてみよう
モノタロウで購入したM16薄のナットをサンダーでさらに薄くします。焼きが入っているのでなかなか削れません。
結果的にはあのCリングは使えなかった。Cリングを入れるとギアが適切な位置にセットできなかったのである。結局は元のワッシャーをガバガバなまま使いました。ただ、削ったナットで締めこんでるので特に問題にはならない・・・ と祈っています。
クラッチのレリーズフォークとレバーはノックピンで結合するのだけれど、 ノックピンを打ち込んでいたらレリーズフォークのシャフトブッシュが一部破損してしまった。部品を取り寄せると時間がかかるのでこのまま次のオーバーホールまで誤魔化す。
これでミッション完成・・ 完成じゃないけれど完成にする。いろいろと不具合起きそうな気がするので1年くらい走ったらバラしてチェックしてみよう。
ミッションを組み付けようとしたらフライホイールがサビサビだった。というわけでクラッチとの接触面を綺麗にする。左半分は紙やすりで磨いたのでなんとなく綺麗になっている。
新品のクラッチ登場。フランスのヴァレオ製です。プレッシャープレート、クラッチディスク、レリーズベアリングの3点セットで購入しておりました。なんで強化クラッチや軽量フライホイールを使わないのか? それは別にノーマルのクラッチでも特に滑ることがないからです。軽量フライホイールは確かに加速で有利になるのだけれど、クランクやプーリーまで合わせてバランスをとらないと綺麗に回ってくれないから採用しませんでした。
クラッチディスクをプライマリシャフトに差し込んでみると・・・ アレ?入らない。以前まで使っていたクラッチディスクは入るのになぜ?
新旧のクラッチディスクを見比べてみたら違いがわかりました。手前が旧品。奥が新品。スプラインの形状が違います。手前は半円に切り込まれていますが、奥の新品は三角形の山になっています。
旧品は確かにミッションのプライマリシャフトに挿入できるのですが、スプラインの勘合がガバガバなのでクラッチディスクがずいぶんとブレます。こんなにブレていいのか?ってくらいです。
じゃぁミッション側のスプラインが削れたのかというとそうでもないようでミッション側のスプラインも旧品と組み付けた新品を見比べてみるとそんなに大きな違いが見られません。
新品のクラッチディスクは古いミッションのプライマリシャフトにも新しいプライマリシャフトに挿入できないのですが、プラハンで叩くと入りそうな感じです。ひょっとして多少キツめの作りにしているのでしょうかね?このまま手をこまねいていても仕方がないのでスプラインを少し削ってみました。
といっても工作機械があるわけではないので紙やすりでひたすらフライス加工の荒い部分を磨くようにしただけです。1時間ほど頑張ったら新品のクラッチディスクがミッションのプライマリシャフトに挿入できるようになりました。
レース用のギアセットを組み込むにあたって全ての部品を仮組みして具合を確認しておかないと、ダメだしができず部品の取り寄せに時間がかかってしまいますね。これがたとえ純正品だとしても必ずしもスンナリ組み付けられるとは限らないので必ず仮組みしてダメだしが必要だ。
シトロエンC2用のMAミッションのクロスミッションだからプジョー106用MAミッションにも組み付けられますよという部品商の話をそのまま受け入れて組み付けてみましたが、現実には微妙な差異があってどうしていいか迷ってしまう。
単純なボルトオンではないので差異は自分で考えて対処していくしかない。多分、こんなアフターパーツは小煩い日本人には受け入れられないから日本では販売されないだろう。
こういう怪しげなアフターパーツに限らず交換する際には
「物は疑え、話も疑え、自分も疑え」
というように目で耳で身体で確認してみなければどうなるかわからないものです。
ミッションが組みあがったらエンジンとドッキングします。ドッキングは簡単なはずだと思っていたのですが、そうでもありませんでした。
まずFF車のミッションをミッションジャッキもなく一人で組み付けようというのに無理がありました。ミッションの下にブロックなどをかませながらパンタジャッキでミッションを持ち上げていきエンジンを結合させようとするのですが、ミッションが車体フレームの隙間を潜り抜けられずどうにもなりません。二人いればなんとかなりそうですがねぇ。
ここは一時撤退してやり方を変えてみます。エンジンクレーンやトランスミッションジャッキがあれば解決しそうです。きょうび2万円でお釣りがくるエンジンクレーンを購入するためのお金は問題ないのですが、エンジンクレーンなんて置いておく場所に困ります。
エンジンハンガーならミッションを釣り上げてエンジンとミッションを結合できるかもしれません。エンジンハンガーも1万円以上するのですが、これなら日曜大工で作れそうな気がします。
まずは自作ミッションハンガーで再挑戦してみましょう。
近所のホームセンターで購入してきた部材はコレだ。1×4(ツーバイフォーではなくワンバイフォー)の木材とコンパネ、ロープ、アイボルトで1,600円ほどでした。木材は希望のサイズにカットしてもらいました。
コンパネと1×4の木材をネジで留めてミッションハンガーにすると
こうなります。アイボルトを1×4の木材で挟み込んでいます。アイボルトは左右方向には自由に動きます。アイボルトの両脇にはシャコ万で1×4の木材が開かないように押さえております。これで前後左右自在に動きますので自由に位置決め出来ます。アイボルトは長ネジに固定しており、長ネジにはナットをかませてあるのでナットを回せばアイボルトが上にも下にも動くようになっています。
これなら一人でミッションを乗せられるハズ!と思って再挑戦してみました。結論からするとスゲー手こずった・・ んですよ。というのもミッションを傾けるだけではなくエンジンも傾けないとエンジンとミッションが結合できないんですよ。
その事を忘れていて2時間くらいエンジンとミッションの結合に四苦八苦してしましました。
エンジンを傾ければ組み付けられることに気がついたら20分でエンジンとミッションが結合しました。エンジンを傾けるにはパンタジャッキをエンジンの下に噛ませてエンジンのミッション側を下に向けるようにしました。保険として手製のミッションハンガーにエンジンをロープで縛り付けておけば安心です。
クラッチワイヤーだけを先に接続してクラッチペダルを踏み込んでみるとちゃんと手応えがあったので多分大丈夫でしょう。これでようやくこの整備も最終コーナーが見えたというところか。
ここまで出来てあとは補機類をつないでエンジンを始動させるつもりだったのですが、年末の体調不良で寝込んでしまい年内の作業はここで終了してしまいました。
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