今回のお題目は
ヘッドライトの点灯不良修正
エラーコードの確認
という二点でまずは進めてみる。
なぜかカプラーがなくってビニールテープグルグル巻きだった。これは怪しいぞ。
ビニールテープを剥ぐってみるとヘッドライトのカプラーを排して直接接続しているようだ。テスターで測定するとここまでは電気が来ているのでここから先が怪しい。
さらにビニールテープを剥がしてみるとハーネスが千切れそうである。おまけに緑青をふいているじゃないか。こりゃダメだ。
近所のオートバックまで子供とお散歩がてらカプラーを購入しにいく。今回は「 ポラーグ POLARG PC004 補修用カプラーH4」を購入できたのでそれで対応だ。
こういう部分はちゃんと修理しないと問題が再発するのでハンダ付けしてしまおうと思ったが、半田ごてはあったのに半田がない事に気がついた。半田と熱収縮チューブを購入して修理する。
ついでに激安なハロゲンライトバルブも購入してHIDシステムを撤去して作業したらこんなにスッキリした。
部品点数が少ない程、故障は減るからシンプルなのでいいんだよ。修理難易度として一番簡単だろう。
マニエッティ・マレリのコンピューターがエンジンルームに設置されている。熱的に厳しいエンジンルームにコンピューターを置くなんていいんだろうか? 普通は室内にあるよね。排気管の温度は800度近くまで上昇するし、エンジンを止めたあとは排熱しないから熱がこもって余計に始末が悪い。振動と熱で見るからにこわれそうである。
それはともかく、電子制御なのでセンサーから信号をもらってアクチュエーターを制御したりするのがECUの仕事なんだけれど、センサーやアクチュエーターが故障したりすると原因の特定が容易ではない。そこでダイアグというのが備わっていたりする。
実はプジョー106ラリーにもダイアグの端子があったりする。ECUの近くにある緑のコネクタがそれだ。写真の右側の2番ピンがダイアグ入力端子だったりする。
実はプジョーのダイアグはFault code readerという名前で販売されていた。過去形で現在は販売されていない。どうせたいした仕組みじゃないだろうとは思っていたが、どういう仕掛けかわからないとなんともしがたい。
まさかこの時代の車がCAN制御とは思えない。実はワタクシはCANのネットワークを作っているのでそちらは専門なんだけれど、このプジョーはよくわからん。さてどうしたもんか?と思ったが、石の上にも三年、便器の上に八年。開眼した。
これがこのプジョーのダイアグである。といってもワニグチクリップとスイッチを電線で繋いだだけだ電線は2mもあればOK。
ワニグチの片方をボディアースに繋ぎ、もう片方をさっきのコネクタの2番ピンに繋ぐ。コネクタのピンへ直接はワニグチが噛めないのでマイナスドライバでも差してそれに噛ませるのだ。
あとスイッチを室内ま引き込む。スイッチはOFF(非導通)状態で待機だ。
診断はメーターパネル内のエンジンマークが点滅することで判断する。普段は「なんだこれ?」のマークなんだけれど、これが不具合内容を示してくれるのだ。
診断方法は簡単だ。
スタートコード、エンドコード、エラーコードは何か?というと実はボッシュとマニエッティ・マレリなどで共通コードが存在する。
コードの表示の方法は二桁のコードが点滅によって表される。上位桁+下位桁の順に表示される。例えば
1回点滅+1.5秒消灯+2回点滅
であれば「12」となる。
Magneti Marelli 8P/G5/G6の診断コードは以下のようになる。
12:Start of Diagnostic
11:End of Diagnostic
13:ATS*
14:CTS*
15:Fuel Pump Control
21:TPS*
22:Stepper Motor or ISCV
23:ISCV
27:VSS*
31:Lambda Control - OS*
33:MAP*
34:CFSV
41:CAS
42:Injector Control
44:Knock Sensor*
45:Ignition Coil - 1
52:Lambda Control
53:Battery Voltage*
54: ECU
57:Ignition Coil - 2
*印は不具合のあるセンサーに対してデフォルト値で対応していることを示す。
エラーが表示されて修復された場合にはエラーを消去する必要がある。消去してもなお表示されるようなら修復されていない可能性がある。 エラー消去の手順は
というわけで手順は説明した通りである。ま、調べればわかることなので、エンスーならそのくらいなんとかするだろう。ワタクシのプジョーはどうだったかというと
「エラーがひとつもない」
のでる。こりはビックリ。
だからといって安心できるわけではない。ダイアグに不具合が表示されないだけで安全に走れるという保証があるわけではない。泥沼のエンスーライフはこれからである。
ライトの光軸が怪しいと思ってヘッドライトを触ったらガタガタしているのだ。これでは光軸どころではない。
調整用のネジを回してもよくならないと思ったらヘッドライトASSYがダメだったことが判明。中古ならイギリスにあるんだけれど、スグに注文できるわけでもない。そこで簡易的に補修してみた。
調整用のネジにスポンジを噛ませて安定させただけだ。あくまでも応急処置なので政治家のごとく「抜本的対策」が必要だろう。
どうもセルの回転がスムーズじゃないのである。もっさり回っている。電池電圧を測定してみたら12.3Vしかないのでそりゃぁそうだろう。電池は新品を購入したので取り替えるつもりだ。
ただなんで電池電圧が低いのかは知る必要がある。ひょっとしたら暗電流が大きいのかもしれない。
テスターで暗電流を測定してみたら5.7mA/hしかない。これなら駐車中に電池が空になるってのは考え難い。気温が低いからか?
電池のターミナルを剥ぐって見たらこの通りである。緑青を吹いている。キレイにしてグリスを塗っておけばOK。セルの回転はなんとなくよくなったかもしれない程度でした。やっぱり電圧降下の影響が大きいかな。それでも端子の汚れはマズイのでとりあえず一つ不具合の素が取り除かれたと考えるべきだろう。
素人が自動車を修復するのには整備書やパーツリストがあると助かる。
外国車の場合にはヘインズのマニュアルが参考になるだろう。まともに購入すると5000円くらいしたりするが、どういうわけだかAmazonで中古が500円で在庫していた。イギリスから直送で1/10の価格で入手できたのはラッキーだ。
パーツリストは「そのスジ」の方からCD-ROM形式のモノを入手した。紙媒体じゃないので見難いが、今日の時代ならこんなもんだろう。
実は今回の内容は年末に実施したことである。冬休みの間に必要な部材の手配をしておいた。近日中にまた残りの作業を実施して本格的な路上復帰を目指したい。
SEO | [PR] !uO z[y[WJ Cu | ||