未知との遭遇

 白いトディを降りることにした。
 以前からエンジンの調子が悪るく、原チャリにも追い抜かれる始末。
 降りる以上は代わりの車があるわけで・・・


 3/25は今年最初の練習会に参加してきた。


 これが秘密の練習会での我がピットの様子である。
 白いオンボロなトディに代わりロータスを購入した・・・・
 というのは全くのウソである。同乗させて頂いたが、エリーゼよりもすっと固い。
 そう、購入した次期戦闘機とは・・・



購入編
 ヤフオクで7万円にて競り落としたのは
 平成3年式 ホンダ TODAY JA3 QXi MT5 パワーウィンド&エアコン付き
 というものである。
 簡単に説明すると、ホンダトディの4WD マニュアル5速という関東では非常に珍しい個体である。


 な〜んだ、なんも変わっていないじゃん! と言うなかれ。
 かような車をイラン人からたったの7万円にて入手したのである。
 オドメーターは既に7万キロだが、どうみても10万キロ超のコンディションだ。

 特徴
(1)4WD
  
 スゴいです。REAL TIME 4WD。直訳して「マジいつでも四輪駆動」ですよ。
 「トディに4WDなんてあったのか?」 とみんなに言われた。
 未知との遭遇でワタクシも現物を見るのはこれが初めてだ。。。
 ちゃんと後にはデフがくっついているからステッカーチュ−ンだけの吹かしじゃないだろう。

(2)パワーウィンド


 トディにパワーウィンドがついていたのか?? 知らなかったぁ〜。
 なんてラグジュアリーな装備!と喜んだのもつかぬ間、
この大きなパワーウィンドスイッチの出っ張りが右足を邪魔してくれる。
 多分内部にモーターが入っているのだろう。かなり原始的な仕組みだな。
 運転し難いこと極まりない。窓なんて手で開閉出来るだけでも十分「文明的」だから、トディにはいらない装備だなや。

(3)電動ミラー

 なんとこの車には電動のミラー調節機構まで備わっているではないか!!
 もうこれを見ただけで鼻血がでそうである。
 一応はちゃんと動くぞ。

(4)純正オーディオ


 ちゃんとオーディオが付いていると喜んでみたが、スイッチをいれても全く音が出ない。
 イラン人は「不具合はないです」と言っていたが騙された・・・
 ラジオはしっかり受信しているようだし、カセットテープを挿入してもまわっている。
 多分、熱的に苦しい場所だから、アンプ周りのハンダクラックとかコンデンサーのパンクあたりじゃないだろうか?
 治してもいいのだが、それでもソースがカセットテープとラジオだけとは・・・ これだから未だにカセットテープが捨てられない?!

(5)人が座れるリアシート


 前の白いトディは軽貨物であったからリアシートはカタチだけのものであったのに、今度のは人が座れるシートである。
 ちなみにリアにはちゃんとドリンクポケットがついているよ。もはやVIPカーですな。

 納車が土曜日で秘密の練習会が日曜日。整備する時間が殆どないので、近所のオートウェーブにてエンジン、ミッション、リアデフのオイルだけ交換する。

実戦配備
 そして日曜日はいきなり練習会で走る事になる。
 何が起こるかわからないので、久々に赤い工具箱を積み込んで練習会場に向かう。
 4WDではサイドブレーキは期待できないが、一先ずパドックにてサイドブレーキのワイヤーだけは詰める。
 サスペンションは調整できないので、タイヤの空気圧だけは雨のコンディション用に変更するが、それだけで調整幅精一杯でもある。
 練習会の常連さんやスタッフには「色を塗り替えたの?」と聞かれる。
 もちろん真顔で「ええ、塗り替えただけですよ・・」と涼しく言うとかなりの信憑性があるようだ。
 ちゃんと補足で「うっそだよ〜ん、新しいのに買い替えたんだ。今度のは4WDだし、排気量だって110ccも多い660ccなんだよ〜!」
 と自慢してみせる。
 しかし「新しい」といってもこのトディは平成三年式だから16年選手だ。
 以前の白いトディが平成元年式だから19年選手なんで、それから比べれば「新しい」ように思えるが、普通の人なら「どっちもポンコツ」だろう。

実戦(午前)
 所感としては
 まったくもってしてトキメキ★もキラメキ☆もない・・・ というのがファーストインプレッションです。(トディからトディなんだから当たり前だろうって?)

 そうじゃなくて。
 やはりサイドブレーキを引かなきゃならないようなセクションはダメです。
 サイドブレーキを引いても前後の車輪がロックしてしまうので、サイドターンじゃなくてただのブレーキになってしまいます。
 しかし流石は4WD。雨の中でもまったく普通に運転できます。
 当初は「WRCのインプレッサやランエボのような4輪ドリフト」をかますつもりで前夜はイメージトレーニングをしたのですが、
 それはただの夢物語で、エンジンが非力だからまったくホイールスピンしないのですよ。
 でも、冷静に考えてみれば当たり前のことで、7万円でそんな簡単に夢が買えるワケありません。厳しい現実です。

 もっとも悪い事ばかりではありません。
 圧縮のあるマトモなエンジンなので、車内でドライバーが漕がなくてもちゃんと前に進みます。
 4WDなので直線もコーナーも楽々。
 なんで280馬力もある4WDセダンを免許取り立ての人がホイホイと運転できるか理解出来ましたよ。
 だって、コーナーリングでラフなアクセリングしても挙動が乱れないんですよ。
 
 慣れてしまうとまったく操作に面白味のない事に気がつきました。
 確かに4WDではサイドターンができません。
 でも、このように運転がラクにできると、ワタクシの様な初級者はますます運転がヘタになるのではないかと心配してしまいます。

 これがトディ午前の走行の様子

作戦変更
 秘密の練習会でサイドターンができないのは致命傷なのに、4WDのトディはそれができない。
 そこで作戦変更である。

 4WDのトディはネジ一つで4WD - FFをスイッチできるのである。 
 そんな機能があることすら知らなかったのだが、ふとした事からサンバイザーを眺めたら、スイッチの方法が記載されていたので試してみる事にした。

 前面のクラッチハウジングにスイッチするためのネジが取り付けられている。
 非常にわかりにくいので探すのに30分も掛かってしまいました。
 車両下から潜り込んで10mmのメガネレンチでまわすだけでOK。
 ウマを持って来て大正解でした。

実戦(午後)
 午前の4WDから午後はFFに変更して走行。
 FFだからサイドターンもいつも通りできるのであるが、結論は「やっぱりいつものトディ」という当たり前の事実である。
 なんだ何も変わっていないじゃん。

 しかし雨とはいえ、まったくのツルシであるからインリフトを起こす。
 いくら何でも納車翌日にインリフト→転倒→全損はマズいのでちょっと遠慮してコーナリング。

 そんでこれが以前とまったく代わり映えのしないFFトディの様子

結論
 FFならジムカーナもまぁなんとかなりそうです。
 折角の安定した4WDだから耐久にでも出たいですね。いや下回りに鉄板貼ってダートラデビューも悪くないかも。

 どちらにしてもデフが三つも付いているなんて伝達抵抗大きいし、それにしちゃエンジンのパワーも不足気味。
 文句ばっかり言っても仕方ありませんね。
 
 そこで今後は
 (1)性能調査
 (2)移植

 を行ないたい。
 (1)の性能調査は加速度を測定して旧トディと新トディの力の違いをみたい。
 (2)は昔のトディから前後のサスペンションとレカロのシートを移植したい。
 
  これらのことにより、多少は(速く)走るための為の性能を手に入れられればと考えている。
 速くというのをカッコにしたのは自分らの基準からであり、一般的なモータースポーツを行なう方々には、「それで速くなると思っているの?」という程度の事だからである。


もどる

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送